賛否両論のニューホラー『みなに幸あれ』閲覧注意!?な強烈インパクトのメイキング写真が公開
現在公開中の映画『みなに幸あれ』から、劇中で強烈なインパクトを残したキャストを捉えたメイキング写真と著名人の絶賛コメントが到着した。
本作は2021年日本で唯一のホラージャンルに絞った一般公募フィルムコンペティション「日本ホラー映画大賞」の初大賞受賞作品となった同名短編映画を、「呪怨」シリーズの清水崇総合プロデュースのもと、原案の下津優太自身が監督として、古川琴音を主演に迎えてリメイクした長編ホラー映画。人類の宿痾と言ってもいい根源的なテーマが根底に流れ、とある村を舞台に、この世界の特異な成り立ちに疑問を持った古川演じる主人公が行動を起こすも、逆にどんどん追い込まれていく様を描き「この世界にはある法則が存在する。それを知らないと死ぬことになる…」という得体の知れない恐怖と対峙していく。
このたび解禁となったメイキング写真では、主演の古川琴音と、古川の演じた主人公の幼なじみ役の松大航也が、予告解禁時から話題沸騰の「目と口と耳を縫った男」のそばに駆け寄り、体に手を添え会話をしている姿と、本編の不穏な雰囲気からは想像もつかない、キャスト勢が和気あいあいと撮影に臨む現場の様子が明らかに。
「目と口と耳を縫った男」ともう1人、観客に強烈なインパクトを残すのは劇中で主人公が迷い込む森で出会う、不気味な笑みを浮かべる女性。物語の鍵を握る存在として登場するが、この女性の登場シーンは、1度観てしまったら忘れることはできない、観たことを後悔するほどの恐怖シーン。メイキングカットでその裏側が公開されている。
「目と口を縫った男」を演じた橋本和雄は、縫われる上に半裸で身体のいたるところに傷がある異質な存在であったが、どうしたら観客に楽しんでもらえるのかノリノリで演じていたとのこと。多くのキャストはロケ先である福岡で活動する俳優たちで構成され、演技経験が豊富ではない者も多かったが、監督やスタッフ、キャスト同士で密に連携を取り合い撮影は進められた。「みなさん本当に楽しそうでした」と主演の古川が話すように、恐怖のどん底に突き落とされる物語とは正反対の笑顔と活気があふれる現場だった。
1月19日に公開を迎えた本作は、SNSを中心に観客からの感想が続出。「狂った世界を丁寧に描写してくれて超絶面白かった」や「観れば観るほど濃厚な気持ち悪さが噛み締められる」、「不快感と気持ち悪さにめちゃくちゃ不安になった」など、鑑賞したホラーファンから絶賛の声や本能的に受け入れられないなど賛否が寄せられている。あまりにも不気味で不快感すら覚える本作を「ミッドサマーだったらパンツも履かせてもらえない」や「気持ちの悪さ、恐怖、理解の追いつかない映像全てが「A24」を思い出させる」など、A24と重ねる人も多い。いままでのJホラーにはない恐怖と笑いの間のシュールさが際立つ斬新な作品に仕上がっている。
また『ラーゲリより愛を込めて』(21)や『春に散る』(23)を手がけた瀬々敬久も「新しい世界観を生み出し続けるA24のような現代ホラー。この映画は、明らかにそこに参戦している」と絶賛。さらに『スパイの妻 劇場版』(20)で第77回ヴェネツィア国際映画祭の銀獅子賞監督賞を受賞した黒沢清は古川の熱演を称賛。「我々はついに本物のホラー映画女優に出会った」とコメントを寄せている。
想定外の恐怖とシュールな笑いでJホラーの新機軸を打ち出した本作。賛否渦巻く内容はぜひ映画館で確かめてほしい。