第2回新潟国際アニメーション映画祭「世界の潮流」ラインナップ&「蕗谷虹児賞」「大川博賞」受賞者が決定!
3月15日(金)より開催となる、第2回新潟国際アニメーション映画祭。このたび本年度の「蕗谷虹児賞」と「大川博賞」の受賞者が決定。あわせて近年の観るべき作品集、企画、制作中作品のプレゼンテーションを行なう「世界の潮流」部門のラインナップが発表された。
第二次大戦後に日本のアニメーション文化の立ち上げに大きな役割をはたした東映株式会社初代社長の大川博と、画家でアニメーション監督でもあった蕗谷虹児。ともに新潟出身の両者の名前を冠した「蕗谷虹児賞」と「大川博賞」は技術的貢献に対するアワードで、今年は「蕗谷虹児賞」でクリエイター3名、「大川博賞」でアニメスタジオ1社が顕彰される。
「蕗谷虹児賞」を受賞したのは、岡田麿里監督の『アリスとテレスのまぼろし工場』(23)で美術監督を務めた東地和生、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』(公開中)で作画監督を務めた本田雄、原恵一監督の『かがみの孤城』(22)で脚本を務めた丸尾みほの3名。また、「大川博賞」は平尾隆之監督の『映画大好きポンポさん』(20)を手掛けたアニメーション制作スタジオCLAPに贈られることに。
そしてアニメーションの“いま”を代表する作品を世界中から集めて上映する「世界の潮流」部門では、今年は「女性スタッフ映画」、「新しい制作方法」、「コマ撮り」、「アジアから世界へ」、「新潟から世界へ」といったテーマを取り上げていく。「女性スタッフ映画」では本年度の審査委員長を務めるノラ・トゥーミー監督の『ブレッドウィナー』(17)と、スタッフの多くが女性で構成された中村章子監督の『同級生』(16)が上映。
「新しい制作方法」では、『音楽』(19)で注目を浴びた岩井澤健治監督のトークと最新プロジェクトを紹介するほか、新しい表現手法やアイディアに挑戦する作品をピックアップ。「コマ撮り」では近年の“コマ撮り”映画の意欲作『JUNK HEAD』(17)と『マルセル 靴をはいた小さな貝』(21)の2作品。「アジアから世界へ」では『駒田蒸留所へようこそ』(23)と『時をかける少女』(06)、台湾の『PIGSY』(23)の3作品。
さらに「新潟から世界へ」では新潟に拠点を持つアニメーションスタジオが手掛けた「銀河英雄伝説 Die Neue These(第8話)」と『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』(23)を上映。また現在制作中、企画中の作品を先取りする「ワーク・イン・プログレス」として、フランスの手描きアニメーション『小さなアメリ』と中国の『海門回声』を紹介。上映のみならず関連トークも満載となっているので、詳細は映画祭の公式ホームページでチェックしてほしい!
文/久保田 和馬
※宮崎駿の「崎」は「たつさき」が正式表記