北米興収の閑散期を『デューン2』が打ち破る!3月公開映画歴代8位のオープニング成績で、あっという間に2024年No. 1に浮上

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北米興収の閑散期を『デューン2』が打ち破る!3月公開映画歴代8位のオープニング成績で、あっという間に2024年No. 1に浮上

期待通りというべきか、それとも期待以上か。先週末(3月1日から3日)の北米興収ランキングは、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がフランク・ハーバートの傑作小説の完璧な映像化に挑んだ「デューン」の第2章となる『デューン 砂の惑星PART2』(3月15日日本公開)が堂々初登場首位デビューを飾った。

【写真を見る】長い長い閑散期に“救世主”が降臨!累計興収も評価も前作超え
【写真を見る】長い長い閑散期に“救世主”が降臨!累計興収も評価も前作超え[c] 2024 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved​​​IMAX[r] is a registered trademark of IMAX Corporation.​​​Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.

4071館で公開された『デューン2』の初日から3日間の興収は8205万ドル。前作『DUNE/デューン 砂の惑星』(21)はまだコロナ禍の影響が色濃く残った2021年秋の公開でオープニング週末興収4101万ドルだったので、そのほぼ倍額を稼ぎだしたことになる。8000万ドル超のオープニング興収を記録したのは昨年のハロウィンシーズンの『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』(日本公開中)以来。実に5か月近くも北米興行は閑散期にあったということか。

ちなみにこのオープニング興収は3月公開作のなかでも歴代8位となる好成績であり、もちろん2024年公開作では最高のオープニング。それどころか、累計興収で比較しても4日目の時点で2024年のナンバーワンにのぼり詰める弾けっぷり。公開7日目の木曜日で前作の北米最終興収を突破することにも成功しており、全世界興収も楽々2億ドルを突破。しばらくは『デューン2』の独壇場が続きそうだ。

はやくも第97回アカデミー賞の有力候補の一角に名乗りをあげる!
はやくも第97回アカデミー賞の有力候補の一角に名乗りをあげる![c] 2024 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved​​​IMAX[r] is a registered trademark of IMAX Corporation.​​​Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.

前作は第91回アカデミー賞で作品賞など10部門にノミネートされ、技術賞を中心に6部門受賞。今回の『デューン2』は元々、第96回アカデミー賞レースを見据えて2023年の秋に公開される予定だったが、ストライキの影響もあって延期となっていた。批評集積サイト「ロッテン・トマト」によれば、今作の批評家からの好意的評価の割合は93%、観客からのそれは95%で、それぞれ83%と90%だった前作を上回る高評価を獲得。つまり予定通り昨年の秋に公開を迎えていたら、第96回アカデミー賞の主役の一角となっていた可能性も高い。


もちろん早々に、来年の第97回アカデミー賞の有力候補の一番手に名乗りをあげたことはいうまでもないだろう。とはいえ3月公開は、昨年の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(22)の例があるとはいえ賞レースでは少々不利と言われている。1年後も『デューン2』の話題で持ちきりとなること、そしてさらなる続編が製作されることを期待しながら、興行の推移を見守っていきたい。

文/久保田 和馬

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