『変な家』が前週を上回る成績でV2達成!中高生の春休み本番、口コミで話題が広がり勢いが加速

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『変な家』が前週を上回る成績でV2達成!中高生の春休み本番、口コミで話題が広がり勢いが加速

3月22日から3月24日までの全国映画動員ランキングが発表。前週、絶好調が続いているアニメ2作品を打ち破って見事に初登場1位を飾った『変な家』(公開中)が、春休み本番に入りさらに勢いを加速。2週連続でNo. 1の座に立った。

『変な家』が早くも動員100万人&興収15億円を突破

『変な家』が“春休みのダークホース”から主役へ!
『変な家』が“春休みのダークホース”から主役へ![c]2024「変な家」製作委員会

謎のクリエイター、雨穴が発表した同名書籍を間宮祥太朗と佐藤二朗のダブル主演で映画化した『変な家』。公開2週目を迎えた週末3日間の成績は、観客動員が39万9000人、興行収入が5億1900万円。前週末と比較すると動員が116%、興収が109%と上昇傾向。累計成績では動員119万人、興収15億円を突破している。

初週末の成績から導きだされる1人あたりの平均入場料金は1378円だったのに対し、この2週目末のそれは1301円。ファーストデイなどのサービスデイと重なっていないことを考えると、初週末よりも入場料金が安価な客層、すなわち中高生以下の動員が増えているということが数字の面で推測できる。実際に映画館に行ってみれば、中高生のグループが数多く見受けられた。春休みが始まり、口コミ等で作品の話題を目の当たりにした中高生たちが劇場に足を運んだことが成績アップにつながっているのだろう。

中高生から支持を集めることが、実写邦画の成功のカギに!?
中高生から支持を集めることが、実写邦画の成功のカギに!?[c]2024「変な家」製作委員会

昨年11月に発表された「LINEリサーチ」の調査では、「1か月に1回以上劇場で映画を観る」と回答した人の割合が、全世代では7%だったのに対し、10代に限ると9%。「2〜3か月に1回」が17%、「4か月〜半年に1回」が33%おり、20代と並び劇場鑑賞の習慣が活発であることが窺える。また同調査では「一緒に行く人は?」という質問もなされ、10代の3分の2以上が「友人」と回答。20代の49.6%を大きく上回る突出した数字を叩きだしているのが10代の劇場鑑賞の大きな特徴ともいえる。


つい最近も『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(公開中)が中高生から圧倒的な支持を集め、事前の予測を大きく上回る興収40億円を突破する大ヒットを記録したことは記憶に新しい。若年層が流行を作りだすのは昔もいまも変わらず、それは当然映画業界においても例外ではない。タイミング的にもジャンル的にも大勢で盛り上がれる『変な家』のようなタイプの作品がヒットするのはもはや必然だったのかもしれない。

どこまで成績を伸ばすことができるのか注目だ!
どこまで成績を伸ばすことができるのか注目だ![c]2024「変な家」製作委員会

今後の実写邦画界では、おそらく中高生たちに照準を絞った作品が主に長期休暇のタイミングを目掛けて続々と作られていく可能性が高い。しかしながら、子ども相手だと見くびった作品を量産してはせっかくの新たな潮流を止めてしまいかねないし、きちんと若年層に届いて刺さる作品でなくてはならない。“予想外の大ヒット”を予想通りに変えるのは作り手である大人たちの役割であり、その感性が試されることになる。

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