「TOKYO VICE Season2」笠松将が語る、東京でのロケ撮影で感じるドキドキ「歌舞伎町で撮影ができるんだ!」

インタビュー

「TOKYO VICE Season2」笠松将が語る、東京でのロケ撮影で感じるドキドキ「歌舞伎町で撮影ができるんだ!」

「『歌舞伎町で撮影ができるんだ!』と普通に驚きました」

台本を初めて読んだ時には、別の驚きがあったという。それこそまさに、Season1の時よりもさらに踏み込んだ東京でのロケーション撮影。「えっ、こんなところで撮るの?危なくない?みたいなロケ地もあったから、めちゃくちゃドキドキしたし、おもしろかったですね」と振り返る。そこでいちばん刺激的だった場所を聞くと、「やっぱり歌舞伎町でしょ!」という答えが瞬時に返ってきた。

ロケーション撮影の魅力について熱く語ってくれた笠松
ロケーション撮影の魅力について熱く語ってくれた笠松撮影/興梠真穂 ヘアメイク/松田陵(Y’s C) スタイリスト/柴原啓介

「日本はやっぱり撮影の許可が下りづらいんですよ。なかでも東京はいちばん許可をとるのが難しいところ。特に新宿の歌舞伎町は絶対に許可が下りないって僕も聞いていたから、『えっ、歌舞伎町で撮影ができるんだ!』と普通に驚きました。たぶん世界中の視聴者が、僕と同じ反応をするでしょうね。ちょっと玄人的な見方かもしれないけれど、『コイツら、歌舞伎町でロケしてるやん!』という衝撃が走ると思う。歌舞伎町は海外の人でも知っている、わかりやすい場所でもありますからね」。

ハリウッドの映画人にも、東京でのロケは厳しいことで知られている。では、なぜ「TOKYO VICE」は歌舞伎町ロケを敢行できたのか?それはSeason1の準備段階の時に東京でのロケにこだわったマイケル・マン監督が都庁を訪れ、小池百合子都知事に「TOKYO VICE」が東京ロケにこだわる理由、それが東京にもたらすものの大きさや社会的な役割を丁寧に説き、関係各所への筋をきちんと通したからにほかならない。それがSeason1の成功を経て、ついに実を結んだというわけだ。

「都庁前でも大勢のエキストラを入れて撮影しましたよ。僕は車の中のシーンだけでしたけど、『よくこんな場所で撮影できたな』って思いました」と笠松は続け、「いや、そこまでやらなくてもいいかもしれないけど、それをやってのけるこだわりが美し過ぎますね(笑)。別にグリーンバックで撮って、あとから背景を合成するやり方だってできるわけじゃないですか」と前置きをしたうえで、ロケーションの重要性を強調する。

「ロケーションで撮影するほうが俳優にかかる負荷が軽くなるんです。実際の喧騒のなかやネオン街に身を置くと俳優もやっぱりテンションが普通に上がるし、無駄な想像力を働かせる必要がないですから。『TOKYO VICE』に限らず、トップレベルの作品はそういったクリエイティブの面でのリスペクトがありますね。ロケ地にもそれが表れると思います」。


私たちは「海外のクルーだからレベルの高い作品が作れて、日本はそのレベルに達していない」と思いがちだ。しかし笠松は、「日本人は海外のトップレベルの作品ばかり観ているから僕も含めてそういう言い方をしちゃいますけれど、世界には僕たちが知る由もない作品が大量にあるんです」と強調する。

日米合作による細部までこだわり抜かれた作品づくりについても話してくれた
日米合作による細部までこだわり抜かれた作品づくりについても話してくれた撮影/興梠真穂 ヘアメイク/松田陵(Y’s C) スタイリスト/柴原啓介

「だからひと握りのトップレベルの作品のクリエイターたちは、同じものを見ているし、同じものを大切にしている。『TOKYO VICE』もそうだけど、僕もここ数年、海外と日本のいい作品に何本か参加させてもらって、天才が見ている景色はやっぱり同じなんだなって強く思いましたから。いい監督、いいプロデューサーたちはそのこだわりを細部にまで宿らせています。そこはまったく変わらないですね」。


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