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“猿の支配する300年後の世界”がリアルすぎる…「アバター」「アベンジャーズ」を踏襲した映像作りの舞台裏

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“猿の支配する300年後の世界”がリアルすぎる…「アバター」「アベンジャーズ」を踏襲した映像作りの舞台裏

普及の名作「猿の惑星」を新たなストーリーとして展開する完全新作『猿の惑星/キングダム』が5月10日(金)より公開される。本作では「アバター」や「アベンジャーズ」「ロード・オブ・ザ・リング」「キング・コング」などの超大作を手掛けてきた世界最高峰のVFXスタジオ、WETAデジタルが、“猿の支配する300年後の世界”を見事に映像化している。その職人技についてスタッフやキャストが語った。

物語の舞台は、いまから300年後の人間と猿の支配権が完全に交代した世界。高い知能を得た猿たちが文明的なコミュニティを持った巨大な帝国“キングダム”を築こうとしていた。主人公は帝国を築き世界を牛耳ろうと目論む独裁者によって、故郷と家族を奪われた若き猿ノア。彼は家族を救うために生まれて初めて外の世界に飛びだし、そこで退化の末言葉も発せず、野生動物の一種としか思っていなかった“人間”の女性ノヴァと出会う。やがて人間と猿が共存していた時代があったことを知り、いままさに誕生しようとしている“キングダム”に違和感を覚え、人間と再び共存できる世界を求めて、独裁者に立ち向かうことを決意する。

猿と人間のノヴァが共演するシーンも実にリアル!
猿と人間のノヴァが共演するシーンも実にリアル![c]2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.

「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズでアカデミー賞視覚効果賞を受賞したことを皮切りに、『キング・コング』(05)や『アバター』(09)などで次々と同賞を受賞し、その評価を高めてきたWETAデジタルは、最先端のCG技術をいくつも組み合わせることで生身の役者とCGキャラクターの自然な共演を成功させ、現代のVFXを形作ったパイオニアでもある。猿と人間の共演がマストな本作においては、そのVFX技術は要となった。

【写真を見る】本当にこんな未来があるのかも?世界最高峰のチームが作り上げた荒廃した300年後の世界
【写真を見る】本当にこんな未来があるのかも?世界最高峰のチームが作り上げた荒廃した300年後の世界[c]2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.

WETAは本作の特殊な世界を描くにあたり、猿が人間を支配する特殊な世界を“未知の世界”ではなく“見慣れたものが荒廃した世界”として描くことにしたと言う。VFXスーパーバイザーのエリック・ウィンクイストは「自分たちがよく知っているものが、まるで違う形になったという情景がこの世界をリアルにするのです」と力説。「僕たちは300年後、この世界がどう変わってしまうのかに想像を巡らせました。例えば人間がいなくなった高層ビルにはきっと植物が生い茂るだろうから、山の中に埋まった柱のようにして描くなど」と見どころを解説している。


そしてその世界観の構築には「これまでの技術はもちろん『アベンジャーズ/エンドゲーム』や『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』など最近の映画から取り入れた新たなテクノロジーも本作に集約しています」と、自分たちが手掛けた最新映画からも技術を踏襲していると明かす。

『猿の惑星/キングダム』は5月10日(金)より公開
『猿の惑星/キングダム』は5月10日(金)より公開[c]2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.

「メイズ・ランナー」シリーズで知られ、ともに制作を手掛けるウェス・ボール監督は「まったく新しい世界観を創造するうえで、VFXチームには高い技術が求められましたが、僕たちは幸運にも世界最高峰の技術を持つWETAデジタルがついてくれました。彼らの仕事は本当にすばらしく、僕の想像した世界を形にできたのもすべて彼らのおかげです」とWETAが作り上げた映像を絶賛した。

また、本作で物語の鍵を握る人間の女性ノヴァ役を演じるフレイヤ・アーランも「この映画は最高レベルのVFXを駆使し、たくさんの努力が注がれたとても美しい映画です。ぜひ、映画館のビッグスクリーンで観てほしいです」と力強くアピール。WETAによって、神話的名作「猿の惑星」の“完全新作”の世界がどのように映像化されたのか?ぜひ映画館で見届けてほしい。

文/山崎伸子

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