数字で見る『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』。GW戦線を前に“1億ドルの男”への道を過去のデータから分析!

コラム

数字で見る『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』。GW戦線を前に“1億ドルの男”への道を過去のデータから分析!

4月19日から4月21日までの全国映画動員ランキングが発表。前週にシリーズ最高のオープニング成績を叩きだし、事前の期待を大きく上回る華麗なロケットスタートを決めた『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』(公開中)が、今週も危なげなくぶっちぎりのNo. 1を獲得。まずはその2週目の成績からチェックしていこう。

圧倒的強さでV2達成!累計興収は早くも65億円を突破

2位に圧倒的な大差をつけて2週連続Vを飾った『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』。2週目末3日間の成績は、観客動員数132万7000人、興行収入は19億2100万円。これで累計成績では動員が447万人目前まで迫り、興収は65億円を突破。公開からわずか10日間で『名探偵コナン 純黒の悪夢』(16)を抜いてシリーズ歴代興収7位に上りつめた。

【写真を見る】シリーズ最高成績の前作を上回るペースでGWへ!強力なポテンシャルを数字で解剖
【写真を見る】シリーズ最高成績の前作を上回るペースでGWへ!強力なポテンシャルを数字で解剖[c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

最初の週末3日間では、シリーズ最高の成績を収めた前作『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(23)と比較して動員が10万人弱、興収が約2億円上回っていた『100万ドルの五稜星』。2週目末の3日間成績で両者を比較してみると、動員が20万人以上、興収は3億円ほど今作の方が上回っており、初週末よりもその差を広げたことになる。

これをより詳細なデータで見てみると、初週末3日間の動員に対しての2週目末3日間の動員は、『黒鉄の魚影』が51%だったのに対して、『100万ドルの五稜星』は58%。一方、興収では前作が52%だったのに対して今作は57%。前作がどちらも半減近い数字をマークしていたのは、初動があまりにも大きかったということもあるが、土日と比べると数字が落ちやすい“初日ではない平日”の金曜日の成績が含まれていたからにほかならないだろう。

前週対比60%弱の2週目成績を記録。すでに前作超えは確実!?
前週対比60%弱の2週目成績を記録。すでに前作超えは確実!?[c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

シリーズが金曜日公開になったのは『名探偵コナン ゼロの執行人』(18)からであるが、興行通信社の動員ランキングが週末3日間の成績で発表されるようになったのは昨年から。緊急事態宣言の影響を受けた『名探偵コナン 緋色の弾丸』(21)は例外としても、『ゼロの執行人』は2週目末に初週末対比61%の動員と63%の興収、『名探偵コナン 紺青の拳』(19)は同59%の動員と61%の興収、そして最初の土日2日間だけで100万人に届かなかった『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(22)の場合はどちらも初週末対比65%であった。


しかし、これらの数字はいずれも土日だけでの比較であり、“初日ではない平日”の金曜日は含まれていない。含めるとすれば、もっと数字は落ちることだろう。近年は特に“ネタバレ忌避”のムードが強まったことで、初週末の、それも初日の成績が以前よりも高くなりやすい傾向にある。それを踏まえ、かつ2度目の金曜日の成績を含んでも初動対比6割近くの動員&興収を維持した今回の『100万ドルの五稜星』はこれまで以上、少なくとも前作以上の強力なポテンシャルを秘めたままゴールデンウィーク戦線に駒を進めることになると推測できる。

怪盗キッドだけでなく服部平次も“1億ドルの男”と呼ばれるかも
怪盗キッドだけでなく服部平次も“1億ドルの男”と呼ばれるかも[c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

ちなみに『黒鉄の魚影』は2週目末の時点(公開10日間)で興収が58億円で、最終興収が138億8000万円。つまり最終興収に占める最初の10日間の割合が41.78%。『100万ドルの五稜星』は先述の通り10日間で興収65億円なので、まったく同じペースで推移すれば最終興収は155億円(=現在のレートで“1億ドル”をちょうど上回る)と皮算用できる。前作を上回るペースでゴールデンウィークを駆け抜ければ、怪盗キッドも服部平次も“1億ドル以上の男”になることが確実ということだ。

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