ムファサ王の“始まりの物語”が明らかに!『ライオン・キング:ムファサ』12月日本公開決定、特報&ポスターも
壮大なアフリカの大地を舞台に“生命”をテーマにした一大叙事詩『ライオン・キング』(94)。2019年には超実写版も公開された『ライオン・キング』の主人公シンバの父ムファサ王の“始まりの物語”を描いた新作『Mufasa: The Lion King(原題)』が、邦題を『ライオン・キング:ムファサ』として12月20日(金)に全国公開されることが決定。あわせて、特報とポスターが解禁された。
アニメーション映画として誕生した『ライオン・キング(1994)』は、映画賞、音楽賞を総なめにし、奇跡の映像美、圧巻の楽曲、そして心震える感動の物語で映画、演劇、コンサートなどあらゆるジャンルを網羅した作品としてエンターテインメント業界で地位を確立。2019年に全世界で公開されたリアルを超えた超実写版『ライオン・キング』は、ディズニー映画として世界歴代映画興収No.1となる約16.6億ドル(2,573億円 ※1ドル155円換算)を記録。そして、アニメーション版の劇場公開から30周年を迎える2024年、ついにムファサ王の物語が明らかになる。
今回解禁された特報映像は「ライオン・キング」には欠かせない楽曲「サークル・オブ・ライフ」のメロディーと、真っ白な雪に覆われた壮大な山々の映像から始まる。王国に古くから住むヒヒのラフィキが、前作で野生の王国プライドランドの王となったシンバとその幼馴染ナラの間に生まれた娘キアラに対して、シンバの父であり、偉大なる王ムファサの伝説を語り伝える形で進んでいく。ラフィキの手の内から舞い上がる幻想的な一つの光、どこまでも広がるサバンナ、そして岩にたたずむまだ幼いムファサが映し出されると「そのライオンは王の血筋ではなかったが、やがて世界を変えることになる」と立派に成長した彼の姿が映しだされる。
フラッシュバック形式で進むこの物語に登場するのは、両親を亡くしひとりぼっちのライオンだった幼い頃のムファサ。「運命がお前を待っている」というラフィキの言葉通り、ムファサが王家の血統を受け継ぐ“タカ”(のちのスカー)という思いやりに満ちたライオンに出会うまでにさかのぼる。この偶然の出会いをきっかけに、運命を模索するはみ出し者たちのアフリカ大陸を横断する壮大な冒険が始まる。また映像の中には『ライオン・キング』ではおなじみのキャラクターである鳥のザズーやミーアキャットのティモンや、イボイノシシのプンバァの活躍も見ることができる。
仲睦まじく育ってきたムファサとタカはなぜ別の道を歩むことになってしまったのか、王家の血を引くタカではなく、なぜ孤児のムファサが王になったのか。『ライオン・キング』でも因縁を感じさせたムファサ、スカー(タカ)、そしてシンバの母となるサラビとの間にはどんな物語があるのか。『ライオン・キング』では明かされなかったシンバの父にして、偉大なる王ムファサの“はじまりの物語”が語られる。
本作の監督を務めるのは、『ムーンライト』(16) でアカデミー賞作品賞を受賞したバリー・ジェンキンス。そして、新たにキャラクターに命を吹き込む声優として、若きムファサ役にAmazonオリジナル作品「地下鉄道 〜自由への旅路〜」でもジェンキンス監督とタッグを組んだアーロン・ピエール、輝かしい未来を持つライオンの王子でムファサを兄弟として家族に迎え入れるタカ役に『シラノ』(21)のケルヴィン・ハリソン・Jr.、若きサラビ役にティファニー・ブーンが抜擢された。ムファサとタカを追い詰める恐ろしいライオンのキロス役はマッツ・ミケルセンが演じる。先日大阪コミコンで来日していたマッツは「日本の皆様、こんにちはマッツ・ミケルセンです。もっとも愛されたディズニー映画の最新作『ライオン・キング:ムファサ』が12月に公開します。本作でムファサを追い詰める恐ろしいライオン、キロスの声を演じました。そして本日は嬉しいサプライズがございます。日本の皆様へ本作の最初の特報をお届けします。是非、お楽しみください。ミテネ!12月に皆様にお会いできる事を楽しみにしています!」とコメントを寄せている。
『ライオン・キング』に続き、プンバァをセス・ローゲン、シンバをドナルド・グローヴァー、ナラをグラミー賞受賞28回、世界の歌姫ビヨンセことビヨンセ・ノウルズ=カーターが続投することも決定。そしてその、シンバとナラの娘キアラ役は、ビヨンセの愛娘、ブルー・アイビー・カーターが演じることも明らかになり、映画では初となるビヨンセ母娘の共演にも注目が集まる。
また、音楽は、数々の受賞歴のあるソングライターであり、『モアナと伝説の海』(16)や実写版『リトル・マーメイド』(23)などに携わったリン=マニュエル・ミランダが本作の新曲を手掛けることも発表された。ミランダは、「『ライオン・キング』には、世界屈指の偉大なソングライターたちによる音楽をたずさえた驚異的な音楽のレガシーがあるので、今回その一員になれたことは私にとって恐れ多いと同時に誇りでもあります。ムファサの物語に命を吹き込むためバリー・ジェンキンスと共に仕事をするのはとても楽しい作業ですし、観客の人々がこの映画を映画館で体験できる日が待ち遠しくてたまりません」と語っている。
アフリカ大陸を舞台に圧巻の音楽と映像、そして壮大なストーリーが展開しそうな本作。今後の続報にも要注目だ!
文/スズキヒロシ