“ホラー愛”あふれるセントチヒロ・チッチが「想像を超えてきた!」と語る『ザ・ウォッチャーズ』とは?
M.ナイト・シャマラン監督がプロデューサーを務め、彼の愛娘イシャナ・ナイト・シャマランが長編映画監督デビューを飾る『ザ・ウォッチャーズ』(6月21日公開)。謎に包まれた本作をひと足先に鑑賞したアーティストのセントチヒロ・チッチは、「なにからなにまで想像を超えてきて、『こんな展開もあったんだ』とずっとワクワクが止まりませんでした!」と大興奮の様子で魅力を語り始める。「実は、予告編を観た時からずっと楽しみにしてきたんです。ホラー映画としてしっかり恐怖を与えてくれるし、まったく期待を裏切らない。かなり満足度が高かったです」。
※以下、物語の核心に触れる部分は、「●●●●」のように伏せ字で表記いたします。
「未知のものへの恐怖心を大事にしています」
2015年に“楽器を持たないパンクバンド”BiSHのメンバーとして活動を開始したチッチは、2023年6月の同グループ解散後、加藤千尋名義で女優としても活動。またグループ在籍中からCENT名義でソロプロジェクトにも勤しむなどマルチに才能を発揮している。そんな彼女には、自他共に認める無類のホラー好きというもう一つの顔がある。
「私にとってホラー映画は“電子レンジ”のような存在。加熱しないと得られないような感覚や知り得ないものがあって、それを温めてくれるものがホラー映画なんです」と独自の表現で愛をあらわに。「未知のものを観ることで味わう恐怖心は、人間にとって本来あるべき衝動のようなもの。そこで湧きでてくる喜怒哀楽の感情や、怖いものをちゃんと怖がることを特に大事にしているんです」。
もちろん四半世紀にわたってホラージャンルを牽引してきたM.ナイト・シャマラン監督の作品に対しても愛情たっぷり。「お父さま(M.ナイト)の作品は全作品観ているぐらい大好きです。なかでもお気に入りは『ヴィジット』で、祖父母という身近にいる存在であっても、想像できないことをしていると恐怖につながるんだと知りました」と声を弾ませる。
熱心なシャマラン監督好き=“シャマラー”であるチッチは、娘のイシャナ監督が手掛けた本作を観るにあたって、いわゆる“シャマラン節”をしっかりと受け継いでいるのか注目していたのだとか。「物語の奥深さや、ただ怖いことをしようとしていない感じはお父さまの作品からの影響を感じる部分です」と太鼓判。
「お父さまの作品では聖書や歴史といったアカデミックなものを織り交ぜていることが多いと思いますが、本作でも●●●●と●●●●の歴史がカギになる。もちろん映画のなかでのことなのですが、私は『どこかの国で本当にあったことなんじゃないか?』と感じ、遠い国の歴史に触れたような気持ちにさせられました」。
そして「お父さまはよくご自分の映画に出てくるので、イシャナ監督もどこかに出ているはずと探したのですが、見つからなかったですね…(笑)。もしかしたら私が気付けなかっただけなのかも」と、“シャマラー”らしい楽しみ方も欠かさなかったようだ。