【ネタバレレビュー】すべてをエグる球体、閉鎖的な町…「七夕の国」初回から3話まで、怒涛の“謎”が押し寄せる!
謎が謎を呼ぶ物語の世界観へ迷い込む…“丸神の里”に突入
物語が大きく動きだすのは、ナン丸たちが“丸神の里”と呼ばれる丸川町の謎に迫る第2話だ。現地の郷土資料館に展示された戦国武将の鎧には、丸神教授が特殊能力でコップにあけたものと同じ丸い穴があいていたが、学芸員は「教授は来ていない」と答え、町民も誰1人として教授の姿を見たことがないと言う。
しかも、時期外れの6月に七夕まつりを運営する地元の有力者たちはナン丸の「南丸」という姓を聞いた途端に空々しい態度を一変させ、笑顔で歓迎会を開いてくれたものの、なにかを隠しているのは明らか。「丸神山の山頂で行われる神事には一般の人は立ち入り禁止」と厳しくクギをさす彼らはどこか恐ろしく、その閉塞した空気は、同じ閉ざされた村の狂気を描いた「ガンニバル」を想起させる。
さらに、ナン丸が「ガッピ―ン」という持ち前の直感で自分と同じような血筋を持っていると確信する地元の女性・東丸幸子(藤野)が、彼に「この町では古くから2種類の素質を持った人が生まれます。一つは“手がとどく者”。もう一つは“窓を開いた者”。“手がとどく者”は、私が知る限り、ナン丸さんを入れて6人…いや、5人だけです」とよくわからないことを言い、町に帰ってきた彼女の兄・高志(上杉)がナン丸と同列の力で絡んできたチンピラの足を一瞬にして切断。
忠告を破り、丸神山に登った江見と多賀谷は男たちが松明を地面に叩きつける奇祭の中心にいた白頭巾の人物が「パァァーン」という音と共に閃光を放つ瞬間を目撃。山頂にあった7つの石が6つになっていたことも確認する…と、いささかあらすじ紹介みたいになったが、ここまでは実際、謎が謎を呼ぶ本作の世界観のベース作りと言ってもいいだろう。
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謎がますます深まり!今後の展開が気になる
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