【ネタバレレビュー】「七夕の国」謎もおもしろさも加速する4&5話!ついにベールを脱いだ、山田孝之演じる“頼之”の姿に驚愕

コラム

【ネタバレレビュー】「七夕の国」謎もおもしろさも加速する4&5話!ついにベールを脱いだ、山田孝之演じる“頼之”の姿に驚愕

山田孝之演じる頼之が本格的に登場!ベールを脱いだ正体に驚愕

“季節外れの七夕祭り”の真相とは?
“季節外れの七夕祭り”の真相とは?[c] 2024 岩明均/小学館/東映 岩明均「七夕の国」(小学館刊)

“⚫︎”の実態に対する疑問はもちろん、“丸神の里”の住人たちのどこかよそよそしい態度や血筋に対する異様なほどの崇拝、町民だけが見る悪夢、その里にルーツを持つ民俗学教授である丸神(三上博史)の失踪事件など、本シリーズにはたくさんの謎が散りばめられている。第4話では、丸神教授を慕うゼミの助教授の江見(木竜麻生)やゼミ生の多賀谷(濱田龍臣)、桜木(西畑澪花)、が“丸神の里”の七夕祭がなぜ7月ではなく6月に行われていたのかという、“季節外れの七夕祭り”の真相に迫っていく。知恵を絞って旧暦とグレゴリオ暦を重ね合わせていくシーンもおもしろく、このように謎がほどけていく爽快感も本シリーズの醍醐味と言えるだろう。

山田孝之演じる頼之が、本格的に登場!
山田孝之演じる頼之が、本格的に登場![c] 2024 岩明均/小学館/東映 岩明均「七夕の国」(小学館刊)

長髪に帽子、覆面をつけた不審な男が、いよいよ本格的に登場するのも今回の大きな見どころだ。男の正体は、村を去ったかつての神官、丸神頼之(山田孝之)。“丸神の里”で墓参りをする幸子の前に現れた頼之。“窓を開いた者”である幸子が悪夢を恐れると、頼之は自分が「悪夢を終わらせる」と宣言するほか、建設会社の社長が死亡した事件の犯人は自分だと告白する。顔がほとんど隠れた状態であるにもかかわらず、山田が演じる頼之は、その佇まいや声のトーンからも、彼の苦悩と決意がひしひしと伝わってくる。

山田孝之が、佇まいや声のトーンにも頼之の苦悩をにじませた
山田孝之が、佇まいや声のトーンにも頼之の苦悩をにじませた[c] 2024 岩明均/小学館/東映 岩明均「七夕の国」(小学館刊)

第4話のラストでは、頼之が“手がとどく者”の力を利用しようとする権力者に「富を独占したいだけだろう」と真理を突きつけつつ、帽子と覆面を取り払った。その姿には、驚くこと必至!頼之のビジュアルは特殊造型でマスクを作り、撮影後にCGを付け加えているのだとか。プロデューサーによると、顔が見えない状態で頼之を演じ切った山田は「劇中で自分の顔が見えないことは、まったく問題ではない」「この役に自分の顔はいっさい必要ないと思います」と言っていたそう。頼之の登場シーンは代役をいっさい使わずにすべて山田が演じており、作品のためならば全身全霊を注ぐという、彼の俳優魂がみなぎる1作としても見逃せない。一体、頼之はなぜこのような姿をしているのか。彼の目的とは?ナン丸のおでこにできたデキモノとの関係は?気になることがまたしても増え、第4話はシリーズ最高潮とも言えるワクワク感と共に幕を閉じた。


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