<スタッフ、著名人コメント>
スタッフコメント
●酒井善三(監督)
「『フィクショナル』と『カウンセラー』は予算も人手も制作環境も違いますが、どちらも不安という感情をベースとした娯楽作品です。楽しんでいただけたら幸いです」
●大森時生(プロデューサー)
「僕は『不安』が好きです。あわせてご覧いただくことで、より不安になれると思います」
「フィクショナル」について
●浅野いにお(漫画家)
「これは架空の物語ですが、確信を持って描かれる示唆的なラストに、自我を見失いつつある現代社会の縮図を感じました。混沌と不安、そしてやり場のない怒り。これは明日の自分の姿なのかもしれない」
●背筋(小説家)
「虚実ない交ぜのこの世界。もしかしたら私たちは、情報に溺れたままのほうが幸せなのかもしれません。人がおかしくなってしまうのは、疑うことに気づいたときですから。そのことに気づいた私は、もうおかしいのかもしれませんが」
●高瀬隼子(小説家)
「自分の目で見て、耳で聞いて、頭で考える、その先にある「信じる」が驚くほど遠い。こんなに難しかったんだっけ、と頭を抱えている…この頭も本物だろうか? と疑ってしまう。根底からぐらぐらと不安定になる、じっくり見つめてほしい作品」
●皆口大地(ゾゾゾ/フェイクドキュメンタリー「Q」)
「この時代にまた一つとても危険な作品が生まれてしまった。ヒリヒリと皮膚を刺す様な穏やかな緊張感を終始張り巡らせ、この作品は優しくしかし確かに現実を蝕んでいく」
「カウンセラー」について
●黒沢清(映画監督)
「40分ちょっとの中編だが、これは凄い!近年最も不気味な映画と言っていいだろう。全ての画面に恐怖と錯乱が張り付き、見ているこっちまで気が変になりそうだ」
●清水崇(映画監督)
「かなり久々に“ヤバいもの”を観てしまった……脚本、構成、場所、キャスト、間合い、画、音響、全てに不安が張り詰め、薄気味悪い空気が満ち満ちてくる──かなり久々に“ヤバいもの”を観てしまっ…あれ?……気がしただけ?……マズい、憑り込まれる。酒井善三監督、、、、凄い才能だ!ぎっちり憑り組まれた長編が観たい」
文/鈴木レイヤ