11月8日から11月10日までの全国映画動員ランキングが発表。諫山創の同名コミックを原作にしたテレビアニメ「進撃の巨人 The Final Season 完結編」の前編・後編をブラッシュアップして再構築した『劇場版「進撃の巨人」完結編 THE LAST ATTACK』(公開中)が、堂々初登場No. 1を飾った。
“映画クオリティ”と言われ続けた「進撃の巨人」の集大成が、1年越しにスクリーンに!
初日から3日間で動員17万5000人、興収2億4900万円を記録した『劇場版「進撃の巨人」完結編 THE LAST ATTACK』。全国148劇場と、上位にランクインしている他のタイトルと比較すると半分ほどの上映劇場数であり、しかも上映時間はアニメ映画としては少々長めの145分。それでもこれだけの成績を収めたのは、シリーズファンの期待感の強さ、なによりもあのクライマックスを劇場のスクリーンで観たいという渇望感のあらわれと推察することができよう。
2013年の4月から2クールにわたって放送されたテレビアニメ第1期を皮切りに、不定期で約10年にわたって放送されてきた「進撃の巨人」。クオリティの高いアニメーション(第1期〜第3期はWIT STUDIO、第4期はMAPPAが制作)と、作品自体がそもそも持ち合わせているスケールの大きさはまさしく劇場向きであり、これまで何度かあった劇場総集編は、いずれもまずまずの好成績を収めてきた。
なかでも2部作で公開された第1期の総集編は、『劇場版 進撃の巨人 前編〜紅蓮の弓矢〜』(14)がわずか53館での公開ながら動員ランキング6位に入り、最終的に興収4億円を記録。続く『劇場版 進撃の巨人 後編〜自由の翼〜』(15)も78館での公開ながら興収2億円を突破。第2期の総集編『劇場版「進撃の巨人」Season2~覚醒の咆哮~』(18)以降は、第3期までのエピソードを2時間に詰め込んだ『進撃の巨人~クロニクル~』(20)があっただけ。
まさに待ちに待った劇場での「進撃」となる今作は、林祐一郎監督も「もともと一本の映画として観てもらうことを想定してコンテを描いていました」と明かしているように、本編カットのブラッシュアップと5.1chサラウンド音響でより迫力を増強。“地鳴らし”の恐怖と“終尾の巨人”での壮絶な戦い、そしてあのラストシーン。一度テレビ放送で観ていたとしても別物の作品としてのめり込める、フィナーレを飾るにふさわしい“長編映画”に生まれ変わっている。
今週末には入場者プレゼントの第2弾として諫山描き下ろしによる「進撃のスクールカースト」のエレン、ミカサ、アルミンのイラスト入りミニ色紙が先着・数量限定で配布されるなど、リピーター戦略も万全。3週間限定での劇場上映になるが、上映期間中はランキングの上位を大いに賑わせてくれることだろう。