愛するも「どこからが暴力?」胸に突き刺さるメッセージ…犬山紙子が『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』に共鳴の涙

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愛するも「どこからが暴力?」胸に突き刺さるメッセージ…犬山紙子が『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』に共鳴の涙

“ふたりで終わらせる”のタイトルの意味、立ち上がるリリーの強さに感動!

ライルからの暴力に悩むようになるリリーだが、実はリリーの母であるジェニーも夫から日常的に暴力を受けていたことが明らかとなる。犬山は「リリーは、母親が父親から殴られているのを目撃しながら育っています。これは『面前DV』で、児童虐待に当てはまる行為。母親もリリーも、深く心が傷ついています」と切りだし、「母親のセリフでとても印象的なものがあった」という。

愛する人からの暴力に遭遇した場合、「依存してしまうケースも多い」という
愛する人からの暴力に遭遇した場合、「依存してしまうケースも多い」という撮影/杉映貴子

「リリーの母親は離婚することをせず、夫が死ぬまでそばにいました。でもある日、リリーに『夫と別れるほうが大変だった』と告白します。それは本当にそのとおりだと思います。泥沼になって別れるには気力が必要だし、別れたとして仕事はどうしよう、住むところはどうしようという悩みが生まれます。そして母親が口にした、『愛していた』という感情も本物だと思います。暴力を振るわれたとしても、相手との楽しい思い出があったり、殴っていない時はいい人だし、愛しているし…と思うことで、離れられないという人も多いはず。そういう感情を持って、依存してしまうケースも多いと思います」。

原作に魅せられて映画化を進めたジャスティン・バルドーニがメガホンを取り、俳優としてライル役も担った
原作に魅せられて映画化を進めたジャスティン・バルドーニがメガホンを取り、俳優としてライル役も担った

そんななか、リリーはライルに抱く複雑な感情と闘いながら、未来のために逆境に立ち向かう決断をする。「ライルとの関係を断ち切ると決めたリリーは、本当にすごい」と惚れ惚れとした犬山。

「リリーは、人にきちんと頼ることができた。それが一歩踏みだすうえで、一番大切な行動だったように感じています。自分を守るためにいまの状況から逃げて、誰かを頼って、立ち上がることができたリリーは、本当に強い女性です。ライルへの説得の仕方もすばらしかったですし、連鎖を断ち切って“ふたりで終わらせる”というタイトルの意味がわかる場面も、とても心に刺さりました。リリーの強さを目にして、思わず涙が出ました」と熱っぽく振り返り、「リリーにはいい女友だちもいて、彼女がくれる言葉もとてもステキです。またリリーが病院で診療をしてもらう場面もあり、そこでも重要なことが描かれている映画だなと感じました。愛する人からの暴力に遭遇した時には、自分の力だけで抜け出すのはとても困難なことです。なかなか打ち明けたり、誰かを頼ったりしづらいことかもしれませんが、もし当事者の方や周囲にそういった友だちがいる方は、ぜひ専門家を訪ねてほしいなと思います」と願いを込めていた。

女友だちの言葉が胸に迫る!
女友だちの言葉が胸に迫る!


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■犬山紙子
1981年、大阪府生まれ。イラストエッセイスト、コラムニスト。2011年に出版した女友達の恋愛模様をイラストとエッセイで描いたブログ本が注目され、現在はテレビ、ラジオ、雑誌など幅広く活躍中。 2014年に結婚、2017年に第一子となる長女を出産してから、児童虐待問題に声を上げるタレントチーム「こどものいのちはこどものもの」の立ち上げ、社会的養護を必要とするこどもたちにクラウドファンディングで支援を届けるプログラム「こどもギフト」メンバーとしても活動中。女の子を育てるうえで大切にしたいことにフィーチャーする最新刊「女の子に生まれたこと、後悔してほしくないから」が発売中。

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