廃墟となった精神病棟、霊の笑い声響くホテル、壁一面遺骨の地下墓地…映画の舞台になった世界の心霊スポット7選

コラム

廃墟となった精神病棟、霊の笑い声響くホテル、壁一面遺骨の地下墓地…映画の舞台になった世界の心霊スポット7選

血塗られた歴史の処刑場ロンドン塔(イギリス)

『恐怖のロンドン塔』(39)は血に塗れた歴史を持つロンドン塔を舞台にしたクラシックな怪奇映画
『恐怖のロンドン塔』(39)は血に塗れた歴史を持つロンドン塔を舞台にしたクラシックな怪奇映画[c]Everett Collection/AFLO

テムズ川のほとりに堅固な城壁に囲まれてそびえ立ち、世界遺産にも認定されているロンドン屈指の観光名所、ロンドン塔。城塞であると同時に監獄でもあり、14世紀以降は処刑場としてトマス・モア、トマス・クロムウェルなど数々の著名人が命を奪われた。特に“首なしアン”ことアン・ブーリンの亡霊がいまも出ると噂される有名な心霊スポットだ。

そんな血塗られた場所として数々の作品の題材にもなっており、シェイクスピアの「リチャード3世」をベースとするゴシックホラー『恐怖のロンドン塔』(39)もその一つ。壮大なセットによりロンドン塔の内部を再現し、王位継承を目論むグロスター公リチャードが政敵を血祭りに上げていく姿を描いた。

のちにB級映画の帝王ロジャー・コーマンによってリメイクされた『恐怖のロンドン塔』(62)は、公爵が自らが殺した亡霊に取り憑かれてしまう、より心霊色が強い作品となっている。

600万人の遺骨が並ぶカタコンベ(パリ)

プロデューサーが怪死を遂げた曰くつきの作品『カタコンベ』
プロデューサーが怪死を遂げた曰くつきの作品『カタコンベ』[c]Lions Gate/courtesy Everett Collection

パリの地下に全長1.7kmほど張り巡らされ、600万人もの遺骨が納められているというパリの地下共同墓地カタコンブ・ド・パリ。壁が人々の遺骨で埋め尽くされているという異様な光景が楽しめる観光地だが、心霊現象や行方不明者などミステリアスな場所としても知られている。

ここを舞台にした『カタコンベ』(07)は、内気な少女が姉の誘いにより地下墓地で開催されるパーティーに参加するが、姉は何者かに殺された挙句、暗闇のなかに一人取り残されてしまう恐怖を描いたもの。「ソウ」シリーズで知られるグレッグ・ホフマンがプロデューサーを務めたが、彼が撮影中に謎の病死を遂げたという曰くつきの1作だ。


公開中の『ヌルボムガーデン』をはじめ、人々を引きつける心霊スポットの魅力が楽しめるこれらの映画をチェックしてみてほしい。

文/サンクレイオ翼

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