世界は奴らに委ねられた!?『ジオストーム』は最強のおっさんトリオが熱い!
猛暑に竜巻、ゲリラ豪雨など世界中の異常気象を回避するため、人類は国際気象コントロール衛星を建造。ところが衛星がコントロールを失い、各地に壊滅的被害を与え始めた。人工知能の暴走か?それとも神の警告か?そんな人類滅亡の危機に立ち上がったのは、いかついルックに熱き血潮をたぎらせた“3人のおっさん”だった!?
公開週末の動員1位を獲得、B'zのテーマ曲「DINOSAUR」でも注目の大作『ジオストーム』(公開中)。壮絶なスペクタクルがウリの本作だが“異常気象に負けない存在感!”と話題を呼んでいるのが、ジェラルド・バトラー、アンディ・ガルシア、エド・ハリスという男くさい3人のベテラン俳優だ。
無頼派“暴れん坊技術者”ジェラルド・バトラー
主演のバトラーが演じるのは、スゴ腕エンジニアのジェイク。気象衛星のネットワーク設計者でありながら、協調性がなく短気なため職を追われた問題児だ。濃い無精ひげにレスラーのような肉体と無頼なルックでありながら、離婚した妻と暮らす一人娘ハンナにメロメロというギャップ萌えもたまらない。頭脳派な役どころのジェイクだが、トラブル解決のため衛星に飛び、クライマックスでは宇宙空間で手に汗握る大活躍。“暴れん坊バトラー”のファンも楽しみにしてほしい。
殺気立つ“マフィア系大統領”アンディ・ガルシア
一方、地球でトラブルに対処するリーダーが、アンディ・ガルシア演じるパルマ米国大統領。沈着冷静に指導力を発揮するが『ゴッドファーザーPART III』(90)でマフィアのボス、『オーシャンズ』シリーズではカジノ王を演じてきたコワモテのガルシアだけに、危機に立ち向かう表情にどこか殺気が漂ってるのがポイント。「この人ならやってくれる」という安定感は、歴代パニック映画の大統領の中でもダントツか。
オレ節貫く“鋼の国務長官”エド・ハリス
そんな大統領をサポートする気象衛星計画のまとめ役、国務長官デッコムをエド・ハリスが演じる。『ライトスタッフ』(83)や『アポロ13』(95)などの英知を象徴する男から、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』(05)に代表される極悪人まで、善悪を問わず“鉄の意志”の持ち主を演じさせたらピカイチなハリス。今作でも世界安定のため、時に冷徹に行動する男を熱演。どんな時も表情一つ変えないハリスの“オレ節”は必見だ。
世界崩壊の危機を回避するために、時に激しく激突しながら己の信じる道を突き進む男たち。ヤワな若造たちにはない、熱くて深い生きざまがにじむその活躍も『ジオストーム』の魅力といえよう。
文/トライワークス