売れっ子サム・ワーシントンはココが違う!『タイタンの戦い』の監督が分析
『アバター』(公開中)のサム・ワーシントン主演で、ギリシャ神話の英雄ペルセウスの戦いを描く超大作『タイタンの戦い』(公開中)。本作でルイ・ルテリエ監督が来日し、今最も熱いスター、サム・ワーシントンとのコラボレーションについて語ってくれた。
サムが演じるのは、全能の神ゼウスと人間の間に生まれた“半神半人”のペルセウス。彼が様々な葛藤を胸に秘めながら、人類の存亡をかけた戦いに挑んでいく。『ターミネーター4』(09)で注目され、『アバター』で大ブレイクしたサムだが、ルテリエ監督は、この2作を観る前にペルセウス役を彼にオファーしたという。
「オファーする前に、サムの出演した映画を数本観たけど、それらはアクション映画ではなかったし、演じていたのも感情をむき出しにした役ではなかった。でも、サムと出会った感触から、彼ならできると思ったんだ。当時は彼に懸けていたと言っていい」。
サムが、他の俳優と違う点はどんなところなのか? 「俳優って役のアプローチの仕方がそれぞれに違う。技術や方法論みたいなものを基にして演技をする人もいれば、自分の頭で考えて役を作る人など色々だ。例えばレイフ・ファインズは、自分がどういう動きをしたらいいかと入念に考え、それから役に入っていく。もちろん、それもすごい。でも、サムは、どちらかというと頭で理解するよりも、心で役をつかんでいくタイプだ。つまり、演技をしてその役になった“ふり”をするのではなく、本物になりきっていくという感じだ」。
確かにサムの演技を見ていると、その力強さにぐいぐいと引き込まれていく。実際、彼と仕事をしてみて、かなり刺激的だったと語るルテリエ監督。「毎日がいろんな意味で驚きの連続だった。もちろん、ジェームズ・キャメロンほどの天才的な監督が雇った俳優だからすばらしいのは間違いないんだろうけどね」。
最後に、監督は『タイタンの戦い』についてこうアピール。「日本人は冒険映画やアニメが大好きで、新しい世界を見たいという好奇心が旺盛だ。だからきっと本作も楽しんでもらえると思う」。
今、ノリにノッてるサムから、また新たな魅力を引き出したルテリエ監督。サムの入魂の演技は、ギリシャ神話で名を馳せるペルセウスの存在感を一層際立たせている。GW中にぜひ巨大スクリーンで、雄々しい英雄の勇姿を目に焼き付けてほしい!【Movie Walker/山崎伸子】