長瀬智也、高橋一生との再会に「お互い年をとった」としみじみ。ディーン・フジオカも同世代共演
累計180万部を突破した池井戸潤のベストセラーを映画化した『空飛ぶタイヤ』の公開記念舞台挨拶が6月16日に丸の内ピカデリーで開催され、長瀬智也、ディーン・フジオカ、高橋一生、深田恭子、寺脇康文、阿部顕嵐、六角精児、本木克英監督が登壇。長瀬が同世代であるディーン、高橋との共演の喜びを語った。
本作は、トレーラーの脱輪事故で整備不良を疑われた運送会社社長・赤松(長瀬)が、巨大企業の不正に立ち向かう姿を描く社会派ドラマ。長瀬は「社長役という、自分とはかけ離れたところもあったんですが、この役から学ぶこともたくさんありました」と“熱い男”赤松との出会いに感謝した。
長瀬、ディーン、高橋という同世代スターが共演したことでも話題の本作。長瀬は「(同世代など)そういうことを考えなくてもいいくらい溶け込めていた」と絆を育んだことを述懐。ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」(00)、「ハンドク!!!」(01)などで共演歴のある長瀬と高橋だが、長瀬は「久しぶりの再会。中身は全然変わっていない。中身はね!」と高橋との再会を喜び、「お互い年をとったね」としみじみ。「20年弱が経ったいまでも一緒にお仕事ができるのがうれしい」と語ると、高橋も「ありがたいこと」と目を細めていた。
長瀬とディーンは今回が初共演。ディーンによると「ずっとしゃべっていた」そうで、「(舞台挨拶前も)扉が開く瞬間まで、長瀬さんの秘密プロジェクトについて聞いていた。世の中の人に早く知ってもらいたい!」と長瀬の野望も耳にしているという。長瀬は「『ディーンくんはわかってくれるけど、世の中の人はきっとわかってくれないよ!』という話をしていました」と話すなど、胸の内を吐露できる仲となったことを明かしていた。
また、本木監督から座長として本作を引っ張り続けてきた長瀬に手紙が送られるひと幕も。長瀬が真摯に作品に向かう姿を見て、本木監督は「主役とはかくあってほしい」と感じるほどだったそうで、「撮影最終日、あなたは『しばらくアイドルに戻ります』と現場を笑わせて、去って行った。あなたはもう、アイドルに戻らなくていい。俳優・長瀬智也が次にどんな役に挑戦するか。それが見たい」と長瀬に語りかけた。
長瀬は「ありがとうございます」と監督からの言葉を噛み締め、「心に響くものがある」と感無量の面持ち。「監督の器の大きさとキャリア。それがあったからこそ、僕も思い切りできた」とお礼を述べていた。
取材・文/成田 おり枝