キュウレンジャーと宇宙刑事ギャバンが再会!東映スーパーヒーロー共演の世界観をひも解く
6月30日(土)公開の『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』は、今年2月までTV放送されたスーパー戦隊シリーズ第41作「宇宙戦隊キュウレンジャー」の4年後を描いた作品。”スペース・スクワッド”とは十文字撃/宇宙刑事ギャバンTypeG(石垣佑磨)をリーダーに、作品の枠を超えた選抜ヒーローにより結成されたスペシャルチームだ。そんなスペース・スクワッドとキュウレンジャーが対峙する、いわば東映版『アベンジャーズ』とも言える今作に登場する、子どもも大人も慣れ親しむ日本のスーパーヒーローの魅力をひも解きたい。
シリーズに革新をもたらした「宇宙戦隊キュウレンジャー」
「宇宙戦隊キュウレンジャー」は、3~5人(+追加戦士)という従来の戦隊のフォーマットを破り、9人(+追加戦士3人)で繰り広げられた意欲作。様々な星系から集った救世主たちが“キュータマ”と呼ばれるアイテムの力で変身し、世界を支配する宇宙幕府ジャークマターと戦う物語だ。大所帯ながら毎回一人一人に焦点を当てたドラマチックなエピソードが紡がれ、12人それぞれが個性溢れるスーパースターとして存在感を輝かせた。
変身前のメンバーはオオカミや龍の姿の宇宙人、ロボットなど多種多様。人数の多さと広大な舞台設定を活かして選抜メンバーでの出撃、2班に分かれた作戦行動などエピソードにもバリエーションがもたらされた。そんな彼らが12人そろって戦うエピソードは、まさにオールスター結集的な盛り上がりをみせ視聴者にも鮮烈な印象を残している。
時代、世代を超えて熱いメタルヒーロー「宇宙刑事ギャバン」
一方、スペース・スクワッドのギャバンTypeGは、1982年にTV放送されたメタルヒーローシリーズ第1作「宇宙刑事ギャバン」の主人公・一条寺烈/ギャバン(大葉健二)から、そのコードネームと勇気を受け継いだ2代目ヒーロー。放送当時、0.05秒の“蒸着”プロセスで眩く輝くメタリックのコンバットスーツを装着し、敵の能力が3倍にパワーアップする異世界”魔空空間”で電子星獣ドルと光る剣“レーザーブレード”を駆使しダイナミックに戦うギャバンの勇姿は、子どもたちから熱い羨望の眼差しを集めた。
2012年、『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』(12)でギャバンは放送から30年を経て復活。同じ年『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』も公開され、烈と、新たに登場した撃のダブルギャバンの共闘はメタルヒーローシリーズの新展開の幕開けとなった。