GENERATIONS佐野玲於の「顔がパンパン(笑)」写真に「かわいい!」の大歓声
世界的な作家・村上春樹が05年に発表し大ベストセラーとなった短編集「東京奇譚集」の一篇を映画化した『ハナレイ・ベイ』(10月19日公開)。本作のプレミア上映会が2日に丸の内ピカデリーにて開催され、主演の吉田羊をはじめとする、佐野玲於、村上虹郎、佐藤魁といった出演陣と、脚本も務めた松永大司監督が登壇した。
まずは、主演の吉田が「魂を捧げて演じました。昨夜は心がフワフワしており、私の魂はまだ映画の中にあるのかもしれません」と作品への意気込みを述べ、共演の佐野も「素敵な作品に参加できて幸せです」とし、村上も「松永監督の渾身作を楽しんでください」と続け、松永監督が「今日という日を迎えられて幸せです」と感謝の意を表した。最後に、映画初出演のサーファー・佐藤魁の順番が回ってくるも自分の名前を言い間違えてしまい、その緊張でガチガチになった姿に会場が和やかなムードに包まれる一幕も。
『トイレのピエタ』(15)などで知られる松永監督の本作へのこだわりはすさまじく、サーファーである息子をサメに襲われて亡くすシングルマザー・サチを演じた吉田は「監督の指示で撮影に入る前からサチになるため、マネージャーも同行させずに1人でハワイへ行きました」「監督の演出がとても厳しく、この作品が終わったら女優を辞めようかと思ったくらい追い込まれていました」と撮影時の厳しい現場を振り返った。また、キャスティングについては、佐野をライブで見た松永監督が出演オファーをするも一度は断られたエピソードを思いだし、「簡単にはあきらめられない」と2回目のオファーで佐野に出演OKをもらっていたことを明かした。
続いて、キャスト4名にとっての“人生で一番大切な写真”をスクリーンで発表。吉田が両親の結婚当時の写真、村上が昔飼っていた犬の写真、佐藤がサーフィンを始めた頃の家族との写真を披露するなか、佐野は撮影期間中にハワイで虹をバックに撮った写真を挙げ、「朝6時だったので顔がパンパンなんです(笑)」と照れながらコメント。しかし、会場のファンからは「かわいい!」という大歓声が巻き起こっていた。
最後に、吉田が「大切な人を亡くした時に人はどう生きていくのか、サチを通して、希望を感じ取ってほしい」という言葉を噛み締めるように述べ、イベントは締めくくられた。
取材・文/トライワークス