“かわいい”がありあまる千葉雄大、3本の映画と主演ドラマに見るチャレンジ精神|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
“かわいい”がありあまる千葉雄大、3本の映画と主演ドラマに見るチャレンジ精神

コラム

“かわいい”がありあまる千葉雄大、3本の映画と主演ドラマに見るチャレンジ精神

近年、チャレンジングな役柄にトライし続けている千葉雄大
近年、チャレンジングな役柄にトライし続けている千葉雄大

今週は“秋のばーちー大祭り”と言わんばかりに、千葉雄大の出演映画が出揃う。現在公開中の『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』に加え、『スマホを落としただけなのに』が11月2日に、『走れ!T校バスケット部』が11月3日に公開されたばかり。主演を務める連ドラ「プリティが多すぎる」も10月より放映中だ。このバラエティあふれる4本からは、千葉の貪欲なまでのチャレンジ精神がうかがえる。

千葉と言えば、数々の学園ドラマやラブストーリーで人気を博してきた癒し系イケメン俳優だが、気がつけば29歳のアラサーとなった。今年の春にインタビューした際、千葉は“かわいい”という自身のパブリックイメージについて「自然にシフトチェンジしていけたら」と語っていたが、その言葉どおり、秋の出演作4本だけを観ても、役者として守備範囲をさらに広げようという気概が感じられる。

千葉雄大が男同士の○○シーンに人生初挑戦

【写真を見る】アゴが外れそうなくらいに口をあんぐり開けた千葉雄大
【写真を見る】アゴが外れそうなくらいに口をあんぐり開けた千葉雄大[c]2018「音量を上げろタコ!」製作委員会

三木聡監督作『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』では、レコード会社のA&R・坂口役を演じたが、劇中ではとことん悲惨な目に遭い、口を大きく開けた変顔を連発。千葉のコメディセンスが爆発した作品でもあり、彼自身も「僕が演じる坂口はグチャグチャドロドロになって振り回される役回りでもあるのですが、全てが超興奮でした」とSNSでつぶやいていたのも納得。

挙げ句の果てには、田中哲司演じるレコード会社の社長との衝撃的な○○シーンもある。舞台挨拶でも「色気のあるシーン」について「田中さんとのシーンを観てほしい」と意味深発言をしていたので、千葉ファンは必見だ。

ハードボイルドもおまかせ!葛藤する刑事役

ハードボイルドもおまかせ!『スマホを落としただけなのに』では刑事役を熱演
ハードボイルドもおまかせ!『スマホを落としただけなのに』では刑事役を熱演[c]2018映画「スマホを落としただけなのに」製作委員会

また、北川景子主演の映画『スマホを落としただけなのに』で千葉が演じるのは、連続殺人事件を追う刑事の加賀谷学役。この作品では手に汗握るシリアス路線の演技が冴える。

ちなみに、本作の舞台挨拶ではSNSの話題となった際に、CMのクライアントを意識して「ヒゲをちょっと修正することが、たまにあります」とコメントし、多くのメディアで取り上げられた。常に場の空気を読みつつ、舞台挨拶に爪痕を残す点もさすがである。

『帝一の國』で共演した志尊淳の主演作に竹内涼真と友情出演!今度はの先生役に?

『帝一の國』で学生役だった千葉雄大と志尊淳が、『走れ!T校バスケット部』では生徒と先生役に
『帝一の國』で学生役だった千葉雄大と志尊淳が、『走れ!T校バスケット部』では生徒と先生役に[c]2018「走れ!T校バスケット部」製作委員会

『走れ!T校バスケット部』では、『帝一の國』(17)で共に高校生役を演じた志尊淳と再共演。本作では、志尊が主人公の名バスケットプレイヤー・田所陽一役で、千葉は友情出演という形で陽一を優しくフォローするイケメン教師・北条一紀役を好演した。同じく『帝一の國』で共演した竹内涼真も陽一の先輩役で友情出演。この“目に保養のトライアングル”に、心ときめく女子は少なくないはず。

連ドラでカンヌデビュー&世界進出

連ドラでは、前クールの「高嶺の花」で演じたクールでセクシーなイケメン華道家役が記憶に新しい千葉。新ドラマ「プリティが多すぎる」では、ド派手なわがままモデルたちに翻弄される原宿系ファッション雑誌の編集者・新見佳孝役で、持ち前のおちゃめな魅力を炸裂させている。

実は本作、フランス・カンヌで開催された世界最大級の国際映像コンテンツの見本市「MIPCOM」でワールドプレミア上映され、千葉にとっては海外進出を遂げた記念すべきドラマでもある。千葉は“ジャパニーズKAWAII”の世界観を世界に紹介すべく、現地入り。舞台挨拶では見事な英語でのスピーチを行い、さらにお株を上げた。

千葉によると、最初に「プリティが多すぎる」というタイトルを聞いた時は、アラサーにしてまたカワイイ役を演じることに少し困惑したそうだが、演じた新見役が、不本意に異動させられた“カワイイ”至上主義の女子社会で、野心を燃やしていくという役柄だったので、逆に興味を持ったそうだ。

このドラマでは、これまでの“カワイイ千葉雄大”の集大成的なギャル風コスプレも披露している千葉。様々な役柄にトライしつつ、こうして“本丸”も押さえてくるところがすばらしい。30代を前に、千葉はこうして絶妙な塩梅でシフトチェンジを試みつつ、さらに多くのファンからの寵愛を受けていきそうだ。

取材・文/山崎 伸子

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