「ドラゴンボール」レジェンド声優4人が集結!野沢雅子「最近のフリーザさんは、ちょっといい人(笑)」
バトルシーンは常に全力投球!
――作品のメインとなるブロリーとのバトルですが、演じるにあたって印象に残っていることは?
野沢「全ての収録が終わって思ったのは『今回の作品、セリフしゃべったかしら』でした(笑)。それくらいずっと戦っていたし、気合を入れる声や叫び声が多かったから」
島田「僕はもう、1シーン録り終えるたびに頭がガンガンしていました。でも、収録を終えてロビーで休んでいたら、先に収録を終えていた野沢さんが『大丈夫ー?』って声をかけてくれて。『野沢さん、同じシーンを演じたのに疲れないんですか?』と聞いたら『うん、全然』ってケロリとしていて……この人、レジェンドだなって思いましたよ」
中尾「野沢さんは、仙豆でも飲んでるんじゃないの?(笑)」
野沢「もうね、悟空になりきっちゃってるのよね(笑)」
――悟空やベジータ、そしてブロリーが、それぞれにパワーを解放してどんどん強くなっていくバトルは圧巻ですが、演じる側として「次の段階がまだあるから…」とパワーの配分を考えたりは?
野沢「常に全力ですよ。でも、『このときの悟空はこんな感じ』というのが自然と身についているのかも」
中尾「演じている最中も悟空そのものですからね。きっとあれこれ考えたりしなくても自然にそうなるんだろうな」
時を超え、キャラクターの性格にも変化が
――それぞれのキャラクターを演じる際に意識していたことや、変化を感じる部分はありますか?
野沢「私はずっと変わらないですね。悟空もずっと変わらないでしょ?あまり悩んだりしないし、いつだって強いヤツと戦うことにワクワクしているから、昔からブレていないですね。今回も同じように演じさせていただきましたが、リテイクはなかったですよ」
堀川「僕も、初期から意識的に変えたところはありません。ただ、ベジータというキャラクターを取り巻く環境が変わったから、観ている皆さんの感じ方で、変わったように見える部分もあるかもしれませんね。初登場時は完全な悪役で、戦うのも自分のためだけ。でもカカロット(悟空)という存在にどんどん影響されてきている印象はあります。守るものができて、誰かのために戦うっていう新しい価値観が芽生えてきた。そこは作品と脚本の魅力でもありますね」
――演じているときは“憑依”している感じですか?
堀川「僕はそうですね。ベジータは自分自身だと思っていますから。例えば残虐なシーンでも、自分のなかにあるどこか残虐的な部分やエゴイスティックな部分を引き出して、膨らませながら演じています」
中尾「フリーザには“悪”という一本のラインのようなものがあって、例えば第一形態と第二形態のような違いはあるのですが、やはり大きくは変わらないですね。ただ、最近はちょっとコミカルな描写もあったりして」
野沢「最近、フリーザさんはちょっといい人よね(笑)」
中尾「そうそう(笑)。だから、もっとワガママにならなきゃ!非道なヤツにならなきゃ!って思うこともありますね。悪の帝王ですから」