蜷川実花監督作『人間失格』、宮沢&沢尻&二階堂が太宰を取り巻く女に!
新キャスト3名、監督、プロデューサーらコメント全文
●宮沢りえ(津島美知子役)
いつか、いつかと話していたミカさんとの作品作りが実現してとても嬉しいです。映画の中の世界とはいえ太宰治の妻として生きる時間はとてもエネルギーを必要とする時間でしたが、役を生きる事に誠実な小栗さんと子供の役である素晴らしい3人の存在、才能あるスタッフが、太宰治の妻として母としての息吹を与えてくれたような気がします。
●沢尻エリカ(太田静子役)
蜷川監督作品に帰って参りました。今回は恋に生きる女性を全力で演じてみました。実花さんが作り出す世界観と小栗さん演じる太宰治の魅力で、ウキウキが止まらない撮影で夢みたいな体験をする事が出来ました。沢山の素敵なキャストと最高のスタッフが集結しているので、どんな仕上がりになるのか期待しかありません。皆さんもきっと「人間失格」の太宰治に魅了されるでしょう。それでは、劇場でお会いしましょう。
●二階堂ふみ(山崎富栄役)
とうとうこの作品に出会ってしまいました。美しく儚い、そんな夢を見ていたような現場でした。小栗さん演じる修治さんは、私が何処かで求めていた "太宰治" のような気がします。きっと観る人其々の中にある "太宰治" に会える作品だと思います。実花さん、しあわせでした。
●蜷川実花監督
人間失格は太宰治の物語でもあり、同時に3人の女性達の話でもあります。私が尊敬して止まない大好きなミューズ達。ずっと仕事したかったりえちゃん。想像をはるかに越える美知子の演技に圧倒されました。本当凄かった、震えました。大切な戦友エリカ。私が知ってる可愛いエリカがそのまま静子に乗り移りました。やっぱり大好き、お帰りなさい!演じるために生まれてきたようなふみちゃん。全てのシーンが息を飲む仕上がりになったのは富栄として生きてくれたからだと思います。いつもみんなに助けてもらいました。こんな奇跡のような日々を過ごせて幸せでした。ありがとう。
●池田史嗣プロデューサー(松竹)
この実在した3人の女性は、太宰という破天荒な天才作家に振り回された不幸な女性、と見られることが多い存在。ですが、蜷川実花監督のフィルターを通して見る女性像は、そんなにヤワなものではありません。少なくとも彼女たちの存在が、作家としての太宰に大きな影響を及ぼしていたことは間違いありません。どんな女優さんに来ていただくのか、本当に大きなテーマでした。『紙の月』の宮沢りえさん。『ヘルタースケルター』の沢尻エリカさん。『私の男』の二階堂ふみさん。それぞれの世代のチャンピオンのような女優3人が揃ったのは、奇跡に近いことだと思います。そして3人とも、作品のために全てを捧げてくださいました。いつの時代でも、自分の人生を自分で決める女性は強く、美しい。映画『人間失格』は、3人のヒロインの勝利の物語でもあります。最強の3女優、夢の競演。きっと、もう二度と再現できないキャスティング。どうぞお見逃しなく。
文/編集部