『翔んで埼玉』魔夜峰央&武内英樹監督、GACKTの存在感で確信「この映画は成功」
撮影初日のキスシーンで実感!二階堂ふみの確かな演技力
さらに魔夜と武内監督は、実写化成功の鍵となったのは、GACKTの存在感と共に「二階堂ふみの演技力」だと声を揃える。「とりわけ大好きなのが、百美と麗のキスシーン」だという魔夜は、「私が作品を描く上で大事にしているのは、美しいかどうか。麗と百美のキスシーンの美しさは完璧でした。もう大満足。完全に私の描く世界と合致していた」と惚れ惚れ。
武内監督は「キスシーンは撮影初日だったんです。ねらいだったわけではなく、スケジュールの関係だったんですが、あのシーンから始められて本当によかった。百美が恋に落ちる瞬間で、作品のキモとなる場面です。スタッフをはじめみんなが緊張状態のなか、麗にキスをされた百美がすばらしい表情をしてくれました。二階堂さんは本当にすごいですよ。そこでGACKTさんの存在感もたっぷりと感じることができたし、美術、衣装、芝居、すべてがピタッとハマったと思えた」と最高のスタートを切れたという。
武内監督が役者陣に求めたのは「とにかくどマジにやること」だという。「キャストのみんなには『これは大河ドラマなんだ』と言っていました。たとえ『ダさいたま、くさいたま…』というセリフだろうと、熱量を込めて演じ切ってくれと。真面目にやればやるほど、客観的にはおもしろいものになると思っています」とこだわりを語ると、魔夜は「どうでもいい小ネタや、展開もいっぱいあるね。僕は秘境とされる群馬県にプテラノドンが飛んでいるシーンが大好きなんだけど、本当に僕が描いてもそうなるだろうという世界なんですよ。やっぱり、監督とは感性が似ているんですよね」と楽しそうに笑っていた。
取材・文/成田 おり枝
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