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水谷豊監督の想いが結実!『轢き逃げ』が日本映画初のドルビーシネマ作品に決定

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水谷豊監督の想いが結実!『轢き逃げ』が日本映画初のドルビーシネマ作品に決定


<コメント>

●水谷豊(監督)

「以前、会田撮影監督から見せてもらった最新鋭の映像のことが頭から離れず、『いつか日本でも』という想いを持っていました。その想いを叶えてくれるドルビーシネマに幸運にも出会い、この作品が日本映画初となることを嬉しく思います。日本映画でもドルビーアトモスが導入されはじめ、本作のドルビービジョン採用から、ドルビーシネマの可能性を取り入れることで、日本映画の映像表現や未来が変わっていくと思います。観客も、より集中できる環境で映画を楽しめるようになれば、感じ方がより複雑になり、生々しく心に響くのではないかと期待しています」

●会田正裕(撮影監督)

「3、4年前にテスト用に撮ったHDR映像を、監督にお見せした時から“何かが違う気がする”と。当時からHDR映像技術に対して、すごく興味を持っていました。普段の生活の中で、人は目と脳のセットで、ものを見ているのだけれど、暗闇の中で映画を観る時には、視覚的にあまり脳を使わずに観ている。ドルビービジョンは、肉眼で見るイメージの明るさなので、観客も、本物を見ているような感覚で、映画を観ることになる。3Dとは違って、いままで描き切れなかった深い暗部の表現をはじめ、作品世界に潜在的な幅を持たせることができるので、日常的な出来事を描いた本作には、非常にマッチしていると思います」

●舛森強(録音)

「音が“居る”という表現ができる。音を点で飛ばすことができるので、音が“居る”という表現ができる。例えば、これまでは擬似的にしか飛ばせなかったヘリコプターの音が、ドルビーアトモスの表現を用いることで、観客に時間経過をナチュラルに伝えられる。水谷監督の映画って、時間経過が難しいんですよね(苦笑)。上からも音が鳴るので、高さを含む三次元的な空間を、観客に意識させることができる。イタリアンレストランのシーンで、秀一の倒錯した世界を表現する上でも、アトモスは大変有効でした。ワイングラスで乾杯してから、無音になり、婚約者の声が遠のいていく中に、いやな音を入れて、グラスの割れる音で現実に引き戻されるまでを、ぐるぐると音を回しながらドラマチックに表現できました」

●大沢幸宏(ドルビージャパン株式会社 代表取締役社長)

「ドルビーシネマを採用いただいたことにより、水谷監督が追求されている『まるで肉眼で見たかの様な映像表現』と『より映画に集中できる環境』の実現に貢献できたことを非常に嬉しく思います。今後もドルビーシネマの普及を通じて日本映画の発展に寄与してまいります」

文/久保田 和馬

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