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「X-MEN」シリーズの脚本家&プロデューサーが明かす、最終章製作までの道のり

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「X-MEN」シリーズの脚本家&プロデューサーが明かす、最終章製作までの道のり

世界を危機に陥れる強大な敵とミュータントたちの時空を超えた壮絶な戦いを描き、シリーズの全世界累計興行収入が3100億円以上を記録した大ヒットシリーズ「X-MEN」。その最新作であり最終章となる『X-MEN: ダーク・フェニックス』が6月21日(金)から公開となる。このたび、本作を監督したサイモン・キンバーグが、初監督をすることになった経緯と原作愛を明かした。

時は1983年、甦った世界最初のミュータントであるアポカリプスは世界に巨⼤な脅威を招いたが、サイコキネシスとテレパシーの特殊能⼒を持つジーン・グレイにより壊滅的な⼀撃が与えられ消滅した。その10年後、宇宙ミッションでの事故が原因でジーンのダークサイドが増殖。封じ込められていたもうひとつの人格、ダーク・フェニックスを解き放ってしまい、全宇宙が崩壊し始める。X-MENは宇宙の壊滅を阻止するため、ジーンの“悪”に⽴ち向かうが…。

シリーズ最終章となる本作でメガホンをとるキンバーグは『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(06)に共同脚本で参加して以降、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(11)では製作を、続く『X-MEN:フューチャー&パスト』(14)と『X-MEN:アポカリプス』(16)では製作と脚本を担当。加えて世界観を同じくする「デッドプール」シリーズや『LOGAN/ローガン』(17)にも参加するなど、まさに、誰よりも“X-MENユニバース”のすべてを知り尽くしている男だ。

キンバーグはコミックシリーズの一編“ダーク・フェニックス・サーガ”が大好きで、製作として準備を進めていくうちに「この作品は、いままで自分が脚本家としてやってきたようには他人の手には渡せない作品だと思ったんだ」という。「前作で終了していた契約を更新してくれたジェニファー・ローレンス、ニコラス・ホルト、ジェームズ・マカヴォイ、そしてマイケル・ファスベンダー。彼らのサポートがあったために、私はこれほどの大作を監督デビュー作として引き受ける自信を手にすることができた」と、キャスト陣が続投を快諾してくれたことが監督に挑む後押しになったことも明かす。

「“X-MENユニバース”は、私が何から何までわかっている世界だ。キャラクターのことは子どものときにさかのぼって詳しく知っているし、キャストは私がよく知っている役者たちだ。彼らのことは大好きだし、親しい友人になっているものも多い。みんなのおかげで、本作こそ時期もストーリーも、私が思い切って監督業へ踏み出す作品だと思えた」と語る。

監督経験のないキンバーグが、シリーズのラストを締めくくる重要な作品の監督として相応しいとスタジオを説得するため、「シリーズのほかの映画の一部とインターネットで見つけた静止画像を組み合わせて編集し、本作の雰囲気を見せるパネルと模擬予告編を作成したんだ。イメージが伝わるようにね」と多大な努力をしたことも明かす。また、模擬予告編だけではなく、カットの構成やカメラの使い方を見せるためのイメージ映像、デモ版のサントラもまで用意したという。

キンバーグは、本作の監督就任にこだわった理由として「『X-MEN:ファイナル ディシジョン』の共同執筆をしたとき、ダーク・フェニックスのストーリーを映画の中心にしていないと感じたからだ。このストーリーを独自のサーガとして語るチャンスがなかったことを、私はずっと後悔していた」ことを挙げ、同じ“ダーク・フェニックス・サーガ”のエッセンスを取り入れた『X-MEN:ファイナル ディシジョン』で描ききれなかったジーンが中心の物語を13年越しに実現させたと述べた。

「結果的に1本にまとまったんだけど、できればこの話は3部作にしたかったよ!」と原作愛ほとばしるコメントも飛び出すなど、長年「X-MEN」シリーズに携わってきたキンバーグが愛を惜しみなく詰め込み完成された本作の公開が、ますます待ち遠しくなった。

文/編集部

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