「LOST」から『スター・ウォーズ』まで、J.J.エイブラムスが手掛けた作品の魅力とは?
テレビドラマ「エイリアス」や「LOST」のプロデューサーとして名をあげ、『スター・トレック』(09)や『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』(17)など、数々のヒット作を世に送りだし、本年末には『スター・ウォーズ/ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー(原題)』の公開も控えるJ.J.エイブラムス。彼が製作を手掛けたSFアクションの最新作、『オーヴァーロード』が5月10日(金)から公開される。
1944年6月の第2次大戦下。ドイツ占領下の村にある教会の通信妨害電波塔を上空から破壊せよとの密命をくだされたボイス二等兵とフォード伍長は、任務中に激しい戦闘に見舞われ、敵の領土へ落下してしまう。森をさまよっていた2人は森でクロエという女に出会い、彼女からナチスの科学者が“研究”と称し村の住民を次々と送り込んでいると聞かされる。教会の内部へ進んでいくうちに彼らはナチスの恐ろしい陰謀、そして未知の敵と対峙することになる…。
『SUPER 8 スーパーエイト』(11)では、政府の数々の陰謀を少年の視点から描く物語で話題を呼び、『クローバーフィールド HAKAISHA』(08)ではモンスターの襲来という大惨事に陥ったニューヨークの街をドキュメンタリーのように見せるなど、ユニークな設定と様々な撮影手法を取り入れ、観るものを驚きと興奮の渦に巻き込んできたエイブラムス。
製作として携わった本作は、エイブラムスが「LOST」や「ウエストワールド」などのテレビドラマで得意としてきたミステリアスなSF要素、そして先に述べた2作品のようなモンスターといったモチーフにくわえ、初の題材となる戦争アクションの要素を織り込むことで大胆なストーリーを展開。さらに、『M:i:III』(06)で発揮したリアリティを追求したアクションを本作でも披露するなど、これまでのエイブラムス作品のテクニックを凝縮したような作品となっている。
観客の心をわし掴みにするヒットメーカー、J.J.エイブラムスが贈る本作。戦場で彼らが遭遇する未知の敵の正体は、劇場でお確かめいただきたい。
文/編集部