中国で「長澤まさみ」がトレンド入り!?第22回上海国際映画祭での日本作品を振り返り<写真34点>
6月15日から開幕した第22回上海国際映画祭が本日24日についに閉幕。日本からも各映画作品の俳優陣が現地の舞台挨拶に登壇するなどで会場を盛り上げ、23日には『コンフィデンスマンJP』の長澤まさみが閉幕式のレッドカートペットに登壇。中国でのトレンドワード1位を獲得するなど、大熱狂を巻き起こした。
映画祭初日の15日、ガラ上映部門のオープニングに選ばれたのは、『ウォーターボーイズ』(01)、『スウィングガールズ』(04)で知られる矢口史靖監督の最新作『ダンスウィズミー』(8月16日公開)。舞台挨拶に登壇した主演の三吉彩花と矢口史靖監督は、超満員の会場から割れんばかりの拍手で迎えられた。「ニーハオ、三吉彩花です」と中国語で自己紹介した三吉は少し緊張した様子だったものの、「皆さんから温かい拍手を頂けて、頑張ってきてよかったと思います」と喜びを表し、すかさず監督も「彼女でなければ、この映画は成立しなかったし、こんなに魅力的なキャラクターにならなかったと思います」と三吉の演技を絶賛。本作について矢口監督は「ずっと自分の中で気になっていた、突然歌ったり踊ったりする、ミュージカルの違和感について、真っ向勝負を挑んだ作品です。これまでに見たことのない全く新しいミュージカルのスタイルを提案できたと思っています」と自信を見せた。
また夜には、真っ白で煌びやかなドレスに身を包んだ三吉がレッドカーペットに登場。長い手足が映えるシルエットで、白くすらりと伸びた美脚も余すところなく披露し、あまりの美しさに会場からはため息混じりの感嘆の声も聞こえた。
また、『ホットギミック ガールミーツボーイ』(6月28日公開)主演の堀未央奈も、アジア新人部門・優秀女優賞の受賞を受け山戸結希監督と上海へ。人気アイドルグループ乃木坂46のメンバーでもある堀は、「去年はアイドルとして上海へ、今日は女優としてきました皆さんがとても暖かく、乃木坂の私としても、堀未央奈としても、上海にこれからも来たいなと思いました」と現地のファンへコメントを残した。
そして23日、『夜は短し歩けよ乙女』(17)で知られる湯浅政明監督の最新作『きみと、波にのれたら』が、アニメーション最優秀作品賞にあたる「金爵賞アニメーション最優秀作品賞」を受賞。主人公・港役をつとめた片寄涼太が舞台挨拶とレッドカーペットに登壇し、堂々の海外映画祭デビューを飾った。片寄はこれまでGENERATIONS from EXILE TRIBEとして上海でのフェスに参加したり、単独ファンミーティングを開催するなど中国はもちろんアジアでも大人気で、今回の公式上映のチケットも即日完売。片寄は流暢な中国語で「みなさんこんにちは。お元気ですか?片寄涼太です。本日は上海に来られてとても嬉しいです」と丁寧に挨拶。質疑応答タイムでは客席からの熱烈なリクエストを受け、「私も愛してます(我愛你)」と応えるというまさかのサプライズサービスなどで、会場を大いに盛り上がらせた。
夜に行われた、上海国際映画祭閉幕式のレッドカーペットでは、『コンフィデンスマンJP』で主人公・ダー子を演じた長澤まさみが現地入り。本作は日本映画週間のオープニング上映作品に選ばれており、観賞後の現地の反応は上々で大盛況だった。中国では好きなアイドルや俳優に、食べ物にちなんだ愛称をつけて呼ぶ習慣があるそうで、長澤は中国語で「ゴマペースト」を意味する“ma jiang”と呼ばれているそう。その人気の高さは会場もうかがい知れ、レッドカーペットでは数多くのファンに囲まれる場面も。背中が大胆に開いた朱色のドレスを着こなした長澤が登場すると、大歓声とどよめきが起こり、その模様は中国全土に放送、配信され、「長澤まさみ」がなんと瞬間的にトレンドワードの1位となるほどの衝撃を残した。
日本勢が作品賞や女優賞を受賞したことでも注目度の高かった今年の上海国際映画祭。国境を越えて、作品や俳優たちが温かな歓迎を受ける様子が印象的な回になったと言えそうだ。
文/編集部