17歳の南沙良、全編即興劇も「ワクワクした」バイタリティに監督も「すごい!」と感嘆
女優の南沙良が8月24日に新宿K's cinemaで開催された主演映画『無限ファンデーション』の初日舞台挨拶に登壇。映画は全編、台本なしの即興で作り上げられたが、南は「最初に『全編を即興でやります』と聞いた時は驚いたけれど、ワクワクしていました」と大きな笑顔を見せ、その度胸に大崎章監督も「すごい!」と感嘆した。
本作は、『お盆の弟』(15)の大崎監督が、シンガーソングライターの西山小雨の楽曲「未来へ」を原案に作り上げた青春映画。人付き合いが苦手な女子高生の未来(南)を中心に、少女たちのひと夏を描く。舞台挨拶には、西山小雨、原菜乃華、小野花梨、近藤笑菜、日高七海、佐藤蓮も登壇した。
「実際に現場に入ってみて、相手からもらう言葉がわからずに撮影が進んで行った」と撮影を振り返った南。「楽しかったです」と語ると、会場からも大きな拍手が上がっていた。「自由な映画なので、観た皆さんがどう受け取ってくださるのか不安だった」ともいうが、観客から「おもしろかった!」との声援を浴び、安堵の表情。「即興の独特の間やセリフも決まっていないので、ちゃんと自分のなかから出てくるセリフがあった。お芝居をしていても楽しいなと思えた。そこが皆さんに伝わればいいなと思います」とメッセージを送った。
「演技自体が初めて」という西山にはアーティストとしての見せ場もあり、「挿入歌として、私がウクレレを弾きながら本編で歌っている曲は、すべて1週間の現場で書いたもの」と告白。「みんな、この組み合わせじゃなかったら別の曲になっていた。それがすごくうれしい」と絆を育んだ共演者陣を見渡しつつ、「CDになってますので!」としっかりとアピールして会場の笑いを誘っていた。
大崎監督は「大変ではありましたが、今日のために俳優部、スタッフと一緒に頑張った。こういう日を迎えられてうれしい」と感無量の面持ち。西山も「大崎監督にMVをお願いしなかったら、(今回の企画は)実現しなかった。1曲がここまでの広がりを見せるなんて、想像もしていなかったことが起きている」と喜びを噛み締めていた。
取材・文/成田 おり枝