ジョニデにクリスチャン・ベール、ジェフ・ブリッジスも!“おじさん”大好き監督の手腕に注目!
西部開拓時代を舞台に、陸軍大尉とかつての宿敵との熱いドラマを描く『荒野の誓い』(9月6日公開)。タイトルからすでに重厚感が漂うウエスタン・ノワール路線の本作は、主演のクリスチャン・ベールをはじめ、おじさんたちの渋い姿が満載だ。
それもそのはず、本作を手掛けているスコット・クーパー監督は、おじさん俳優が大の好物(?)で、監督作で数々のおじさん俳優の魅力を引き出してきた。そんな彼の手掛けた作品を、おじさんたちの勇姿と共に振り返っていきたい。
“無冠の名優”にオスカーをプレゼント…『クレイジー・ハート』
もともと俳優として活動していたスコット・クーパーの長編映画監督デビュー作となったのが、『クレイジー・ハート』(09)。一世を風靡したかつての面影はなく、いまでは酒に溺れて結婚と離婚を繰り返し自堕落な生活を送るカントリー歌手ブレイクが、1人の女性ジャーナリストと出会ったことで、生き方を改めていくという物語だ。
スコット・クーパーはジェフ・ブリッジスをブレイク役にキャスティングすると、彼をセクシーでチャーミングだが、頑固者で哀愁も漂わせた複雑なキャラクターとして描き、渋い歌声も含めてブリッジスのポテンシャルを最大限引き出すことに成功。第82回アカデミー賞において、5度目のノミネートにして初となる主演男優賞を彼にプレゼントすることになった。
激渋おじさん大集合!…『ファーナス 訣別の朝』
『クレイジー・ハート』でいきなり大成功を収めたクーパー監督が、次に手掛けたのが『ファーナス 訣別の朝』(13)。この作品は、ペンシルベニアの閉塞感漂う田舎町で、病気の父やイラク帰りの弟を気にかけながら暮らす主人公が、些細なことが原因で弟を殺されてしまい、静かに復讐を誓うというストーリーの哀愁漂う人間ドラマだ。
悲劇の主人公、ラッセルをクリスチャン・ベールが演じたほか、戦争によるPTSDに苦しみ違法ボクシングに出入りするようになる弟のロドニーにケイシー・アフレック、裏の世界に精通する町の実力者ジョンにウィレム・デフォー、違法ボクシングを仕切る極悪な元締めデグロートにウディ・ハレルソン、町の保安官バーンズにフォレスト・ウィテカーなど、実力派のおじさん俳優が勢ぞろい。
苦悩がシワとして刻まれたベールの渋い顔つきのほか、ハレルソンのとにかく凶暴な佇まい、不安定な精神状態を表現するアフレックの眼差しなど、それぞれの俳優たちの魅力を存分に活かした演出で、人間らしさを生き生きと描き出し、前作の成功がまぐれではないことを証明した。
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