小栗旬、高良健吾、成田凌…『人間失格』ため息が出るほど艶っぽい男たち<写真19点>
太宰治と彼を愛した3人の女性たちの濃密な関係を、蜷川実花監督がその手腕で鮮やかに映しだす『人間失格 太宰治と3人の女たち』が、9月13日(金)に公開される。主人公の太宰をはじめとする有名な文豪たちも多数登場する本作。禁断の関係を描いた物語のテイストにふさわしく、文壇を彩る男たちも、とにかく美しく描写されているのだ。
『走れメロス』『斜陽』などで知られるベストセラー作家、太宰治の激動の人生を小栗旬主演で映画化。身重の妻・美知子(宮沢りえ)と二人の子どもがいながらも、作家志望の静子(沢尻エリカ)や未亡人の富江(二階堂ふみ)との関係に溺れ、恋の噂が絶えない太宰は、自殺未遂を繰り返す破滅的な生活を送っていた。愛人からは子どもを求められる中、妻に叱咤された太宰は、自分にしか書くことのできない物語の執筆に取り掛かっていくのだが…。
写真家としても活躍する蜷川監督の持ち前の美的センスが存分に発揮されたソリッドかつ色彩豊かな映像により、浮世離れした世界観を構築している本作。そこに、アンニュイな顔をしたかと思えば、キリッとした勇ましい一面を見せ、さらには屈託のない笑顔を浮かべたり…と激情的でどこか母性本能をくすぐるような人たらしな様を体現した小栗の演技が相まり、太宰という人物を妖艶な姿でスクリーンに映しだしていく。
太宰だけでなく、怪しげな雰囲気をまとった藤原竜也演じる坂口安吾や、高良健吾のキリッとした魅力にハマった男らしい眼差しが印象的な三島由紀夫、瀬戸康史演じる太宰の親友である伊馬春部など、実在の人物にイケメン俳優を配役。文豪たちの雰囲気を残しながらも、彼らのルックスや演技と相まり、艶やかに描かれているのだ。
さらには千葉雄大による静子の弟の太田薫に、成田凌扮する太宰に心酔する若手編集者・佐倉潤一など美形の俳優たちが脇を固めており、実話をベースとしながらも、どこかファンタジックな作品に仕上がっている本作。蜷川監督の作り上げた世界観に見事にマッチした男たちの色っぽすぎる姿には、思わず見惚れてしまうことだろう。
文/トライワークス