綾野剛、「年々ファンの方からいただくチョコが減っていってる」と笑顔でぼやく
綾野剛主演、「るろうに剣心」シリーズの大友啓史監督作『影裏』が2月14日より公開され、15日に綾野、松田龍平、筒井真理子、大友監督による公開記念舞台挨拶が、新宿バルト9で開催。1日遅れのバレンタインということで、大入り袋入りのチョコレートが観客にサプライズでプレゼントされると、綾野は「年々ファンの方からいただくチョコが減っていってる。いや、気持ちだけで十分なんですが」と笑顔でぼやいた。
松田は小学校時代のバレンタインを振り返り「義理チョコを10個くらい並べて。賞味期限が切れるまでね。どこか、勲章みたいなところがあるから」と言って、笑いを取った。
撮影裏話については、綾野が、元カレ役の中村倫也について「めちゃくちゃ可愛かったじゃないですか。とても美しくて可憐で」と絶賛した。「とにかく美しい彼に見とれてしまって。でも、彼の役に嫌な思いをさせてしまいました。倫也、ごめん。僕、すごくみだらな気持ちでいました」と苦笑い。
松田は、綾野との釣りのシーンをピックアップ。「撮影が本当に楽しくて。はしゃぎすぎて熱中症になって。自然の怖さを感じて、やっぱりなめちゃいけないなと」と言うと、綾野も「本当は瀕死の状態で釣りをしてたんでしょ。わんぱくだったもんね」と笑顔でツッコんだ。
筒井は「私も綾野さんがどんどん可愛くプリティになっていくのでドキドキしていました。そこに飄々と龍平くんがきて。すごく幸せな撮影でした」と笑顔でコメント。
最後に、綾野が震災の爪痕についても描かれる本作について「忘れてはいけない記憶があるってことを、ここからつないでいかないといけないなと。みなさんのなかで誰かにつないでいきたいと思ったてもらえたら幸いです」と挨拶をすると、大友監督も本作に関わったキャストやスタッフ、エキストラの方々に感謝しつつ「思いの深さという点では、いわゆる大作映画に負けない。小さな心の動きを描いていますが、大スクリーンで観ていただくことで、普段見えないものが観られるので、ぜひ映画館で観てもらいたいです」と力強く締めくくった。
『影裏』の原作は、沼田真佑氏による第157回芥川賞受賞作の同名小説。岩手に転勤してきた今野(綾野)は、同い年の同僚、日浅(松田龍平)と交流していくうちに、心から彼に惹かれるようになる。ところがある日、日浅は突然姿を消し、やがて今野が知らなかった日浅の知られざる顔が浮かび上がっていく。
取材・文/山崎 伸子