TVシリーズ終了から1年「ハガレン」映画公開に感無量！朴ロ美にとってエドは「重たい存在」

国家錬金術師の天才少年が活躍する、荒川弘の人気コミックを小説家の真保裕一のオリジナル脚本で映画化した『鋼の錬金術師 嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』(公開中)の初日舞台挨拶が7月2日、新宿ピカデリーで行われ、声優の朴ロ美(※「ロ」は王へんに路)、釘宮理恵、三木眞一郎、坂本真綾と、村田和也監督が登壇した。

原作の連載終了及びテレビシリーズ終了から1年近くを経ての映画公開に、登壇陣一同は感慨深げ。朴が「どうでしたか？」と問いかけると、客席からは「最高！」という声が響き、一同は笑顔を見せた。長期間携わってきた「鋼の錬金術師」と、主人公エドワード・エルリックというキャラクターへの思いを聞かれ、朴は「重たい存在です。劇場版ができると聞いて、嬉しい気持ちもありましたが、彼(エドワード)は私の中に土足で入ってきて全てを持っていってしまうんです。今となっては分身のような存在です」と心情を吐露した。エドワードの弟アルフォンスの声を務めた釘宮も、「素直にということを一番に考え、思いやりや優しさといった少年ぽさを心がけて演じてきました」と、自身の役柄に込めた思いを明かした。本作のアフレコが行われたのは4月、テレビシリーズ終了からしばらく時間が空いたが、三木は「心のどこかでスタンバイしていました。みんなで集まって、違和感なく『ハガネ』の緊張感の中で収録できました。密度の濃いスタジオでした」と充実した表情で振り返った。

一方、映画からの参加となった坂本は、オファーを受けた時の心境を、「何で私を呼んでくださったのか、理由を聞いてみたいような、でも聞かない方が良いような(苦笑)。レギュラーの皆さんがずっと作ってきた中に入るのは緊張しました」と、複雑な表情をのぞかせた。しかし、収録が始まるとすぐに本作の世界になじんだようで「二日間、必死に取り組み、難しい役柄で勉強になったアフレコでした」と収穫を口にした。

今回の映画化について、村田監督が「特にプロデューサー陣の中に、このままお別れするのは寂しいという気持ちがあった」と告白すると、三木からは「寂しがりの大人たちがよってたかって作ったのか!? もうちょっと健全な理由は？」と突っ込みが。作品の完成に、村田監督は「さらなるエドとアルの活躍、会ったことのない人との出会いや別れを壮大なスケールとアクションで描きました」と胸を張った。

本作はパリで開催中の「Japan Expo」での上映に加え、北米、アジア(香港、台湾、韓国、シンガポール、タイ)などでの上映が予定されている。【Movie Walker】