コロナ罹患から復活!“ハリウッドの良心”トム・ハンクス、批評家が選ぶ代表作10選
キャリア初期の代表作『ビッグ』がトップに立ったが、それより前に出演した『スプラッシュ』から近年の『キャプテン・フィリップス』や『ブリッジ・オブ・スパイ』、『ペンタゴン・ペーパーズ』までが僅差で満遍なく高評価を獲得しているあたり、ハンクスの人気の高さががうかがえる結果に。しかも10作品中4作品がスティーヴン・スピルバーグ監督とタッグを組んだ作品。やはりハリウッドでトップクラスの安定感を誇る2人のコンビネーションは、ハズレなしと断言しても差し障りはないだろう。
ちなみに、ハンクスが主人公ウッディの声を務めた「トイ・ストーリー」シリーズは4作中3作が100%フレッシュを獲得する無双ぶりであり、しかも『トイ・ストーリー2』(00)は数年前までロッテントマト史上最高の評価(100%フレッシュを維持しつづけたレビュー数で、『レディ・バード』に抜かれるまで歴代トップだった)を獲得した作品であることは触れておかねばならない。とはいえ、今回はハンクスの顔が見える実写作品に限定してしまったのであしからず。
今年3月、妻のリタ・ウィルソンと共に新型コロナウイルスに罹患したことが報じられたハンクスは自主隔離生活を余儀なくされることに。感染が確認された直後、ネット上で大きな話題を集めたのは88%フレッシュを獲得した『キャスト・アウェイ』。現地のメディアがハンクスの隔離生活と無人島で独りぼっちで過ごす同作を重ね、劇中に登場する“ウィルソン”さながらのバレーボールを抱えたハンクスの写真を掲載。結局これは数年前に撮られた写真だったことが後々発覚するのだが、このさりげないユーモアに多くのファンが笑顔になったことだろう。
その後無事に回復したハンクスは、自宅の台所から「サタデー・ナイト・ライブ」の司会を務め、世界中のファンを安心させてくれた。さらに自ら血液と血漿を新型コロナの治療薬開発のために寄付することを申し出たとも報じられている。今後もさまざまな作品で活躍し、世界中を元気にしてくれること間違いなしのハンクス。是非とも彼の出演作品を追いかけて、笑って泣いて、楽しいひと時を過ごしてみてはいかがだろうか。
文/久保田 和馬