新解釈『サスペリア』や『イット・カムズ・アット・ナイト』…Amazon Prime Videoで“初夏の”ホラー映画祭り!

コラム

新解釈『サスペリア』や『イット・カムズ・アット・ナイト』…Amazon Prime Videoで“初夏の”ホラー映画祭り!

お家にいることが多くなり、時間を持て余し気味な今日このごろ。そんな時は、自宅にいても刺激を得られる“ホラー映画”を観て過ごすのはいかがだろう?今回は、公開時に話題を集めた作品や気鋭監督による趣向を凝らした作品など、Amazon Prime Videoで配信している映画“5選”を紹介したい。

人里離れて暮らす一家に起きる惨劇…『イット・カムズ・アット・ナイト』

謎の感染症から逃れて来たある一家に起こる惨劇を描く『イット・カムズ・アット・ナイト』
謎の感染症から逃れて来たある一家に起こる惨劇を描く『イット・カムズ・アット・ナイト』[c] 2017 A24 Distribution,LLC

長編デビュー作『クリシャ』(15)や最新監督作『WAVES/ウェイブス』(19)が日本でも公開を予定されている気鋭の若手監督、トレイ・エドワード・シュルツ。彼が世界的に注目を集めるきっかけとなったのが、この『イット・カムズ・アット・ナイト』(17)だ。謎の感染症から逃れるため、人里離れた森の奥深くに暮らすポール(ジョエル・エドガートン)と妻サラ(カルメン・イジョゴ)、17歳の息子トラヴィス(ケルビン・ハリソン・ジュニア)の一家。ある日、助けを求めて別の家族がポール家に来訪。彼らを救ったのを機に起こる恐怖が映しだされていく。

幼い子どもを育てる謎の存在“ママ”とは?『MAMA』

『MAMA』(13)のパッケージは発売中
『MAMA』(13)のパッケージは発売中[c] 2014 Universal Studios. All Rights Reserved.

2008年に発表された短編をギレルモ・デル・トロが気に入り、ハリウッドで長編映画化した『MAMA』(13)。精神を病んだ父親ジェフリーによって、雪深い山小屋に置き去りにされた二人の幼い娘。5年後、たった二人で生き延びていた彼女たちはジェフリーの弟ルーカスによって発見され、彼とその恋人アナベルと共に暮らし始める。しかし、娘たちの近くには、“ママ”と呼ばれる謎の存在がいた…。ジェフリーとルーカスを「ゲーム・オブ・スローンズ」のニコライ・コスター=ワルドーが一人二役で、アナベルを『ゼロ・ダーク・サーティ』(12)のジェシカ・チャステインが演じる。

名作ホラーを新解釈で映像化した『サスペリア』

『サスペリア』(18)など Amazon Prime Videoで配信されているホラー映画を紹介!
『サスペリア』(18)など Amazon Prime Videoで配信されているホラー映画を紹介!『SUSPIRIA サスペリア』 Amazon Prime Videoにて独占配信

1977年の名作ホラーを、『君の名前で僕を呼んで』(17)のルカ・グァダニーノ監督がリメイクした『サスペリア』(18)。1977年のベルリンを舞台に、ある有名舞踏団に秘められた恐ろしい秘密をアーティスティックに活写する。ロックバンド、レディオヘッドのフロントマン、トム・ヨークが手がけた繊細なメロディーで紡がれる劇伴にも注目。

世界的舞踏団“マルコス・ダンス・カンパニー”のオーディションを受けにアメリカからやって来たスージー(ダコタ・ジョンソン)は、カリスマ振付師マダム・ブラン(ティルダ・スウィントン)の目に留まり、入団を許される。一方、舞踏団では主力ダンサーのパトリシア(クロエ・グレース・モレッツ)が謎の失踪を遂げる事件が発生していた…。

“音”を立てたら命取りの世界でサバイバル!『クワイエット・プレイス』

『クワイエット・プレイス』(18)のパッケージは発売中
『クワイエット・プレイス』(18)のパッケージは発売中[c] 2018, 2019 Paramount Pictures.

『ソウ』(04)や『死霊館』(13)、古くは『悪魔のいけにえ』(74)など、低予算ながらアイデアと見せ方で数多くのヒット作が生まれてきたホラー映画。『クワイエット・プレイス』(18)もそんな成功例の一つだ。主演を務めるのは『ボーダーライン』(15)のエミリー・ブラントで、彼女の実生活の夫であるジョン・クラシンスキーが監督と出演を兼任している。

物語の舞台は、音に反応して襲い来るモンスターによって人類が壊滅状態に追い込まれた世界。そんな絶望的な状況下で、リー(クラシンスキー)とその妻エヴリン(ブラント)、そして彼らの子どもたちは、音を一切出さないように注意しながらサバイブしてきた。しかし、一家にはエヴリンの出産という最大の危機が間近に迫っていて…。

増改築を続ける幽霊屋敷の真実が明かされる!『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』

オスカー女優のヘレン・ミレンが屋敷の増改築を繰り返す女主人を演じる(『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』)
オスカー女優のヘレン・ミレンが屋敷の増改築を繰り返す女主人を演じる(『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』)[c]2018 Winchester Film Holdings Pty Ltd, Eclipse Pictures, Inc.,Screen Australia and Screen Queensland Pty Ltd. All Rights Reserved.

実在する幽霊屋敷として観光名所にもなっている“ウィンチェスターハウス”を題材にした『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』(18)。ウィンチェスター銃を開発し、莫大な資産を築いたウィンチェスター家だが、主であるサラ・ウィンチェスターは夫や娘に先立たれてしまう。高名な霊媒師によって、一連の不幸がウィンチェスター銃によって死んだ亡霊の仕業であると告げられたサラは、彼らを閉じ込めるために屋敷の増改築を繰り返し行うようになっていく。オスカー女優のヘレン・ミレンが本格ホラーに初出演し、妄信的な女主人を怪演している。

それぞれに個性を発揮しているホラー作品で、気鋭の監督たちの名前も覚えてみてほしい。

文/トライワークス

■『クワイエット・プレイス』
Blu-ray 発売中
価格:1,886円+税
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

■『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』
DVD 発売中
価格:3,800円+税
発売元・販売元:ポニーキャニオン

■『イット・カムズ・アット・ナイト』
DVD 発売中
価格:1,143円+税
発売・販売元:ギャガ

■『MAMA』
Blu-ray 発売中
価格:1,886円+税
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

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