巨大な絵馬を掲げ、松坂桃李と樹木希林が『ツナグ』の大ヒットを祈願!
第32回吉川英治文学新人賞に輝いた女性作家・辻村深月の同名小説を実写化したヒューマンドラマ『ツナグ』(10月6日公開)。その大ヒット祈願を兼ねた完成報告会が8月13日、神田明神で行われ、松坂桃李、樹木希林らキャスト陣と平川雄一朗監督が出席。映画のテーマである“親子”“親友”“恋人”に合わせて選ばれた3通り15組の一般客と共に、お祓い&記念撮影を行なった。
本作は、生きている人と、その人が「もう一度会いたい」と強く望む死者の再会を仲介する存在“ツナグ”の青年が、様々な奇跡を起こしていくファンタジー作品。“ツナグ”の師匠である祖母と一緒に役目をこなす彼の下には、亡くなった母との再会を望む高慢な中年男や、事故死した親友に会いたいと願う女子高生など、個性的な依頼人が次々に訪れ、人と人の絆や、生死を深く見つめたストーリーが展開していく。
普通の高校生でありながら、ツナグとして活躍する主人公・歩美を演じた松坂は、「たくさんの思いが詰まった映画なので、完成を迎えることができてすごく嬉しいです。もちろん大ヒットしてほしいですが、何よりもまず大勢の人に見ていただいて、心に残る作品になってほしいですね」と、作品が完成した喜びを語ってくれた。
また、大女優・樹木希林との初共演について聞かれると、「樹木さんは緊張感と安心感を同時に与えてくれる不思議な方でした。撮影が始まるまでは、うまく掛け合いができるか不安だったんですけど、いざ始まると、いろんなアイデアを一緒に考えてくださって、何をやってもフォローしてもらえるという安心感のなかで、のびのびやらせていただきました」と、現場での裏話も聞かせてくれた。
一方、そんな松坂扮する歩美に、ツナグの役目や心構えを教え込む祖母アイ子を演じた樹木は、「私は地元が神保町で、神田明神にもよくお参りに来るんですけど、もし映画がヒットしなかったら『この神社には御利益がない!』という噂が広まってしまうかもしれないので、今は不安でいっぱいです」と、冗談を交えながら作品完成の喜びを語り、取材陣を笑わせた。
そして最後に、これまで『ROOKIES 卒業』(09)やテレビドラマ「JIN 仁」など、多数のヒット作を手がけてきた平川監督が「本作は死者との再会を描くだけでなく、そこから命の尊さや、生きることの意味を実感することができる作品に仕上がっています。是非、劇場で大切な方と一緒に見ていただきたいです」と話し、イベントを締めくくった。
今回の登壇者以外にも、佐藤隆太や桐谷美玲、橋本愛、八千草薫、仲代達矢など、豪華な顔ぶれが集結する『ツナグ』。公開までに是非とも原作小説を読んでおくことをお勧めする。【六壁露伴/Movie Walker】