ダニー・ボイル監督が過去にユアン・マクレガーにひどい仕打ちをしたことを謝罪

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ダニー・ボイル監督が過去にユアン・マクレガーにひどい仕打ちをしたことを謝罪

『トレインスポッティング』(96)の公開から20年となる2016年に『トレインスポッティング』続編『Trainspotting, Shallow Grave and A Life Less Ordinary』の製作が開始されることが明らかになったが、同作でメガホンを取り、続編でもユアン・マクレガーとタッグを組むダニー・ボイル監督が、過去にユアン対してとったひどい仕打ちについて謝罪したことを激白した。

ダニー監督とユアンは、ダニー監督の劇場映画デビュー作『シャロウ・グレイブ』(95)、『トレインスポッティング』(96)、『普通じゃない』(97)でタッグを組み、インディーズ系の監督と俳優として、双方の名を映画界に知らしめる結果となった。

ふたりの相性は抜群で、当然、ダニー監督の次回作の主役にもユアンが起用されると誰もが考えており、監督自身もそう希望していたようだが、実際に4作目の『ザ・ビーチ』(00)では、レオナルド・ディカプリオが主役に抜擢され、世間を驚かせた。スタジオ側がヒットを見込める俳優を要望、ユアンを却下したためで、それをダニー監督が受けたことでユアンとの間に確執が生まれ、それが『トレインスポッティング』続編製作をここまで遅らせた理由であるとも言われている。

BBCテレビのインタビューで、ダニー監督は「私たちは、ユアンに対してひどい扱いをしました。それを正直に認めなくてはなりません。私たちは学び、そして彼に謝罪しました。それは『ザ・ビーチ』という作品です。我々はユアンを主役に抜擢することを示唆しておきながら、レオナルド・ディカプリオを主役にしました。ふたりとも素晴らしい役者です」。

「何だか偉くなったような気がして、興行成績を上げるために大スターを起用する必要があるという錯覚に陥ったんです。自分のルーツに立ち帰る必要があることを学びました」と、本音を吐露した。

結局、『ザ・ビーチ』は興行面で振るわず、ダニー監督がインディーズ系の『スラムドッグ$ミリオネア』(08)で第81回アカデミー作品賞を受賞したことからもわかるように、ダニー監督自身のルーツはやはりインディーズ系だ。それを悟り、ユアンに謝罪したことで、『トレインスポッティング』続編がオリジナルキャストで始動することが可能になったようだ。【NY在住/JUNKO】

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