「こんなに仲の悪い人たちはいない」!?中井貴一と阿部寛が若松節朗監督の発言をあわてて否定!

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「こんなに仲の悪い人たちはいない」!?中井貴一と阿部寛が若松節朗監督の発言をあわてて否定!

中井貴一主演映画『柘榴坂の仇討』(9月20日公開)の完成報告記者会見が、7月30日にグランドプリンスホテル新高輪で実施。中井貴一、阿部寛、若松節朗監督が登壇した。最初に、壮大な日本庭園にて、ザクロ味のカキ氷で涼を取った中井と阿部。2人は『ステキな金縛り』(11)、『麒麟の翼 劇場版・新参者』 (12)に続いて3度目の共演となった。中井は「初めてお互いに目を見てがっつり芝居をすることができました」と手応えを語った。

『柘榴坂の仇討』は、浅田次郎氏が2004年に発表した短編集「五郎治殿御始末」に所収された一編の映画化作品。『壬生義士伝』(03)以来約11年ぶりの浅田作品出演となる中井貴一が誇りと覚悟を持ち続ける侍・志村金吾に扮する。阿部寛は、孤独な浪士・佐橋十兵衛役に扮する。

中井と阿部は、敵対する役どころに徹するため、現場ではほとんど交流をしなかったという。中井は「阿部さんがとても気を遣ってくださった。せっかく京都で一緒にやってるんだから、ごはんでも行きたいと思っていても行きませんでした」と振り返った。阿部も「あまり姿を見せない方が良いだろうと思っていたのに、初日からメイクが隣でした(苦笑)。でも、日常の会話はできるだけ控えようと思って、最後まで通しました」と、真摯な役作りについて説明。

若松監督は「こんなに仲の悪い人たちはいないっていうくらい、2人は話をしなかった」と言うと、中井と阿部が「誤解されるので注意してください」「嘘はやめてください!」とあわてて監督を制し、会場は大爆笑。若松は笑いながらも、こう続けた。「それくらい緊張感がすごかったです。笑ったり、お菓子を食べたりするのも許してくれない現場でした。久々に緊張感を味わいましたが、それが映像に出ています」と手応えを語った。

中井は「どストレートな日本映画。きっちりと映像に武士道を出せれば良いなと思ってやりました」と確固たる思いを口にすると、阿部も「義の精神は、効率的には余計なものかもしれないけど、すごく大事なもの。だからこれからも、今回のような映画をやっていかないとと思っています」と熱く語った。【取材・文/山崎伸子】

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