神木隆之介の集中力がすごすぎ!福士蒼汰&山崎紘菜が驚き
人気コミックを鬼才・三池崇史監督によって実写映画化した『神さまの言うとおり』(11月15日公開)。主演に抜擢された福士蒼汰をはじめ、山崎紘菜、染谷将太、優希美青、神木隆之介ら、次世代を担うフレッシュなキャスト陣が顔を揃え、生と死をかけたサバイバルゲームを熱演。恐怖と緊張が走る、新感覚のエンタテインメントが完成した。福士と山崎にインタビューし、同世代が集った現場の様子を聞いた。
退屈で平凡な高校生活に、突如“ダルマさん”が出現。奇妙なゲームマスターが仕掛ける命がけの死のゲームに、知力・体力・想像力を駆使して立ち向かう生徒たちを描く壮絶な物語だ。福士は「いろんな方がいました」と共演者陣を振り返ってニッコリ。「昔からこの仕事をやっている方もいれば、中学生もいたり。でも同世代の方たちが多かったので、色々な良い部分を見て、刺激になって。いいところは吸収しようと思っていました」。
なかでも、共演シーンも多かった天谷役・神木隆之介の集中力には驚いたという。「無能なクズどもは死んで当たり前」と言い放つ天谷は、まったく神木自身のイメージとは違うものだが、福士は「神木くんは、本当に知識が豊富で。そして、とにかく現場での集中力がすごい。その瞬間に集中する力っていうのは、誰よりもあると思います。『よーい、スタート』がかかるとスイッチが入る。カットがかかった瞬間にそれが解き放たれて、天谷から神木くんに戻るんです」と述懐。
山崎も「『スタート』がかかる前と後では、全然違うんです!」と目を丸くする。「さっきまでニコニコと笑って、『山崎さん、あれ見た?』なんて普通の会話をしていたと思ったら、『よーい、スタート』とかかった瞬間に天谷になって!びっくりしちゃいました。私自身、同世代の方々に囲まれてお芝居ができたことは、とても貴重な経験で。役作りの話や経験談も聞けて、本当に勉強になりました」。
幼馴染を演じた2人だが、共演の感想を聞いてみると、福士は「山崎さんは、目がすごく素敵だと思います。まっすぐな目力があって、すごく憧れます」とコメント。「僕、目力って憧れるんです。写真で見てもビックリするくらい、山崎さんの目力は強いです」といい、「あとは、とても素直なんです。言われたことにきちんと返事をされるし、話し方もすごく丁寧できれいです」。照れ笑いを浮かべながら聞いていた山崎は「私は、本当に福士さんに助けてもらってばかりだった」と振り返る。
「私は、まだまだ現場に慣れていなくて、立ち位置がわからないときとかもあって。そういうときも『ここだよ』ってさりげなく教えてくれるんです。緊張しているときにも話しかけてくれたり、NGを出してしまったときも、ずっとお芝居に付き合ってくださって。私はヒロインをやるのも初めてだし、色々とわからないことがあるなか、福士さんがいることですごく安心できた。本当に頼りになりました」と、劇中同様、福士が山崎の支えとなったようだ。
知力・体力・想像力を働かせて、敵キャラに立ち向かう生徒たち。俳優にはどんな“力”が必要かと聞いてみると、福士は「ひとつひとつの行動、経験を意識する力」と回答。「まず、ギターやスポーツなど、技術的なことはやっておいて損はないと思います。それプラス、ひとつひとつの行動が、人生の積み重ねになっていることを意識することが大事なのかなって。色々なことに気を配って、人をきちんと見たり、今までにしてこなかったことをしてみようと思ったり、そのひとつひとつが自分の糧になる。そうすると、自分がどうなりたいかも自然と見えてくると思うんです」。
出演作が相次ぎ俳優道を邁進しているが、しっかりと地に足をつけて歩いているようだ。最近行っていることを聞いてみると、「格闘技はやっています。アクション映画に出て、動くことを求められても、『できません』といえばそこで終わりになってしまう。『できます。さらにこういうこともできます』という提案もできるようになりたいです。それには、ひとつひとつ、やるしかないので」と、まっすぐな瞳を見せる。
山崎は、「想像力」と答えた。「役を作っていく上では、いろんなことを想像することが大事だなと思って。あとは、面倒くさいことを自分から進んでやることも大事だなと思います。自分のなかで『面倒くさい』といって逃げてしまったり、後回しにしてしまうこともあって。そういうときに、自分から進んでやれるようになれれば、女優としても人間としてももっと大きくなれるのかなと思います」。バイオレンスのなかに、日常の尊さを投げかける本作のメッセージをしっかりと受け取った二人。元気の源は「おいしいものを食べること!」と顔を見合わせて笑う。彼らの今後の活躍がますます楽しみだ。【取材・文/成田おり枝】