リリー・コリンズ、男女間の友情と珍シーンの舞台裏を語る|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
リリー・コリンズ、男女間の友情と珍シーンの舞台裏を語る

インタビュー

リリー・コリンズ、男女間の友情と珍シーンの舞台裏を語る

ずっと一番近いところにいてくれるのに、届きそうで届かないあの人。『あと1センチの恋』(12月13日公開)というのは、絶妙なタイトルだ。そんなもどかしいすれ違いの恋を描いたロマンティックコメディ『あと1センチの恋』(12月13日公開)の主演を務めたリリー・コリンズが来日。恋する女子なら誰もが共感するこのラブストーリーを、彼女はどう読み取ったのか?インタビューして撮影秘話や人生観を語ってもらった。

原作は、世界的ベストセラー「P.S.アイラヴユー」の作者、セシリア・アハーンの「愛と虹の向こうに」。彼女が演じるロージーとアレックス(サム・クラフリン)は、6歳の頃からの幼なじみで、友達以上恋人未満の関係性を保ったままの12年間が描かれる。

まずは脚本を読んだ感想から聞いてみた。「私は『ノッティングヒルの恋人』(99)や『ラブ・アクチュアリー』(03)など、英国のラブストーリーの映画が好きなの。とってもリアルだし、とっても小っ恥ずかしいところで笑いをとるところが最高。また、10代の子が妊娠するということを、ポジティブに描いているところも良いと思ったの。それになんといっても、ロージーが非常に魅力的よ」。

本作では、とびきりキュートなコメディエンヌぶりも発揮しているリリー。ロージーは、セックスをして、コンドームがあそこに残され、病院へ行くハメになるというトホホな爆笑シーンもある。「私も脚本を読んだ時に笑えたわ。でも、あれだけ小っ恥ずかしいものを描いていながら下品じゃないところが良いの。ただ、鏡をあそこに向けるシーンは、5人の男性スタッフに囲まれて撮ったから、やりにくかったわ(苦笑)。編集の時、このシーンをカットしようかという話になったけど、『せっかく撮ったんだから、カットなんてさせないわ』と言ったの。あのシーンが入ったことで、よりリアルに共感できるシーンに仕上がったと思うわ」。

男と女の友情は成立するのか、という永遠のテーマについても斬り込んだ本作。リリーはロージーたちの恋についてどう受け止めたのか。「2人の場合、6歳の頃からずっとつながっている、かけがえのない親友、ソウルメイトでもあるでしょ。その関係性を崩すリスクを負ってまで、自分の気持ちを伝えるべきかどうかってところで、きっと立ち往生してしまうんだと思うの。言おうかどうかのせめぎ合いね。それにタイミングを考えるなら、自分がちゃんと自立して、成熟してから、と考えたのかもしれない」。

ロージーは、ずっと夢を持ち続けた女性でもある。女優として成功を収めたリリーに、夢を達成するための秘訣について聞いた。「やるなら情熱をもってやることよ。本人が本気かどうかってことは、一目瞭然でわかるから。結果が出るのは1週間後か、5年、いや20~30年後かもしれないし、もしかして陽の目を見ないかもしれない。でも自分が誇りをもって取り組んでいけば、おのずと納得できるようになると思う。私の場合、大好きなことに情熱をもつと、それがモチベーションになっていくの。それでいつか、周りがそれに突き動かされていくんじゃないかと思うわ。あとは努力、辛抱強さ、ひたむきさが必要ね。簡単に手に入るものはダメよ。私もずっと『NO』と言われ続け、ようやく『YES』と言われるようになって、そのありがたみがすごく身にしみたから。まさに努力の結果よ」。

ぱっちりとした大きな瞳から、彼女の意思の強さが伝わってくる。どんな状況に接しても、常にひたむきに生きていくロージーの姿は、まさにリリー・コリンズの人生観をそのまま映し出している気がする。是非、恋する女子に見てもらいたい一作だ。【取材・文/山崎伸子】

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