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鈴木京香、「理想とするおかあさんの姿に近づければ」

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鈴木京香、「理想とするおかあさんの姿に近づければ」

3月10日にクランクアップした、鈴木京香主演の東映戦後70年企画作品『おかあさんの木』(6月6日公開)。3月17日にマンダリンオリエンタル東京でクランクアップ会見が行われ、鈴木京香、志田未来、三浦貴大、奈良岡朋子、磯村一路監督、東映・企画の須藤泰司が登壇した。

鈴木は主人公・ミツの心情について「本当に辛くて。撮影を思い出すと、ただ強く強くということを心がけていたような日々だったと思います」と撮影時を振り返った。

原作は、昭和52年より、長きにわたり小学校の教科書に掲載されてきた大川悦生の同名小説。戦争で、7人の子どもたちを次々と兵隊にとられ、その度に子どもの数だけ桐の木を植えて我が子の帰りを待つ母親ミツ役を鈴木京香が演じる。

役作りについて鈴木は、「自分の母を思い出しましたし、ミツは、あの時代を象徴するおかあさんで良いのだろうと思っていたので、監督や大川先生のおかあさん、みんなのいちばん理想とするおかあさんの姿に近づければ良いかなと思いました」と述懐。

息子役の三浦は、鈴木について「目の前に立っていると『ああ、おかあさんだ』と思えました。それはなかなかない経験で、一緒に芝居ができて本当に良かったです」と語った。

戦争体験者である奈良岡が発する言葉には、特に重みがあった。「私は、もろに戦争を体験していますが、70過ぎまでは体験を口にしたくなかったです。でも、70を過ぎてからは語り続けるのも責任のひとつかなと思いました。戦争というのは行った人だけではなく、残された人たちも被害者だった。きなくさい世の中、敗戦70年というこの時期に、戦争がどういうものだったのか、その時、家族はどうあるかということを、映画で見ていただきたい」と力強く訴えかけた。【取材・文/山崎伸子】

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