ハリウッドにイギリス人俳優の時代が到来!
ハリウッドの黄金期のイギリス人俳優の役どころと言えば悪人だったが、昨今のイギリス人俳優の台頭は目覚ましいものがある。今年行われた第68回カンヌ国際映画祭での活躍を見る限り、『007 スペクター』(12月4日公開)のダニエル・クレイグのみならず、ハリウッドはイギリス人俳優に席巻されたといっても過言ではなさそうだ。
今年のカンヌは、ベテランのマイケル・ケイン、パトリック・スチュワート、ティム・ロス、そしてかつてはメル・ギブソンが演じていた『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(6月20日公開)で主役を演じたイギリス人俳優のトム・ハーディ、レイチェル・ワイズ、エミリー・ブラントなどが出席した。
今年のアカデミー賞でも、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(14)のベネディクト・カンバーバッチとキーラ・ナイトレイ、『博士と彼女のセオリー』(14)では、主演男優賞を受賞したエディ・レッドメインとフェリシティ・ジョーンズ、『ゴーン・ガール』のロザムンド・パイクなど、イギリス人俳優たちが席巻したことは記憶に新しい。
『マッド・マックス怒りのデス・ロード』は当初、メルと同じオーストラリア人俳優の故ヒース・レジャーに白羽の矢が立っていたとも言われている。
だがジョージ・ミラー監督は、『ダーク・ナイト』シリーズのバットマンにクリスチャン・ベール、リブート版『アメイジング・スパイダーマン』シリーズにアンドリュー・ガーフィールドが抜擢される前から、トムを候補に考えていたと言われている。
『Xメン』シリーズも、イギリス人名優のイアン・マッケラン、パトリック・スチュワート、ジェームズ・マカヴォイ、そしてマイケル・ファスベンダーが出演。『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(7月4日公開)では新星アーロン・テイラー=ジョンソンが、同シリーズでは悪役ロキ役としてトム・ヒドルストンの活躍も目覚ましい。
他にもヘレン・ミレン、ジュディ・デンチなどのベテラン俳優やジュード・ロウ、キャリー・マリガン、ダニエル・ラドクリフやエマ・ワトソンらが活躍している。
さらに米テレビシリーズのみならず、ブロードウェイなどにも影響を及ぼしている。また、興行成績もイギリス人俳優がカギを握っているようだと、ハリウッドの現状をデイリー・メール紙が伝えている。【NY在住/JUNKO】