唐沢寿明、杉原千畝のビザで命を救われた生き証人と対面!

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唐沢寿明、杉原千畝のビザで命を救われた生き証人と対面!

映画『杉原千畝 スギハラチウネ』の初日舞台挨拶が、12月5日に日劇2で開催。主演の唐沢寿明、小雪、小日向文世、塚本高史、チェリン・グラック監督が登壇。6歳の頃、杉原千畝が発給したビザで命を助けられた“スギハラサバイバー”のシルビア・スモーラーもNYから駆けつけ、映画を絶賛した。

第2次世界大戦時に、リトアニアで6000人ものユダヤ難民にビザを発給して、その命を救ったという杉原千畝を演じた唐沢は、演じた苦労をこう語った。「本当はこういう人だったというヒントが少なかったんです。寡黙で優しい人だったようですが、残っている肉声を聞くと『外務相をいつ首になってもかまわない!』とも言っていて。熱い部分もあったんだなと」。

普段はジョーク満載で饒舌な唐沢だが、リトアニアのロケでは、口数が少なかったという小雪。「本当に寡黙で。こういう一面もあるんだと。良い作品にしようと、一生懸命応えようとしている姿を間近で見せていただいた」と唐沢をリスペクトする。小日向も「物静かでした。いま思えば役に入っていたんだなと」とうなずいた。

クロストーク後、シルビア・スモーラーが登場。彼女は、福井県敦賀市経由でアメリカに亡命し、医学博士となった。その後再来日し、千畝からのビザを、千畝の故郷である岐阜県八百津町に寄贈したという、歴史の生き証人だ。

彼女は「杉原千畝さんは命の恩人です。私だけではなく、家族の命も救ってくださった」と心から感謝し、唐沢の演技についても「本当に素晴らし演技でした。杉原千畝さんは、多面的な方で、感情が敏感な方だったと思います。唐沢さんがそこを演技でよく表現してくださった」と語った。

唐沢は、“スギハラサバイバー”との対面に「ありがたいです。こうしてお元気でおられるというのは。杉原さんはすごい人だったんだと思います。リトアニアに行くと、みなさんご存知ですが、日本ではまだまだ知らない方が多いと思いますので、是非、知っていただければと」と真摯な表情で訴えた。【取材・文/山崎伸子】

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