辛酸なめ子、“ジェームズ・ディーン映画”のBL的要素に釘付け!

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辛酸なめ子、“ジェームズ・ディーン映画”のBL的要素に釘付け!

映画『ディーン、君がいた瞬間(とき)』(12月19日公開)の公開記念トークショーが12月14日に都内で開催され、コラムニストの辛酸なめ子とファッションフォトグラファーのシトウレイが出席。劇中で描かれる男性二人の濃密な関係性について、トークを繰り広げた。

本作は、24歳でこの世を去ったスター俳優ジェームズ・ディーン(デイン・デハーン)と、「LIFE誌」の天才写真家デニス・ストック(ロバート・パティンソン)との知られざる旅路を描くヒューマンドラマ。辛酸は「二人の男性の友情とも恋愛ともつかない、駆け引きというかそういうものが出ていて。目が離せない関係性です」と告白。「ジェームズ・ディーンがデニスをナンパするようなところがある。こうやって誘って仲良くなるのは、男性同士でもあることなのかと驚きました」とディーンとデニスの距離感と関係性の変化に釘付けになったそう。

シトウレイが「男の子同士で、こんなにヒリヒリするんだって。男の子の友情ってもっとサバサバしているのかと思った。男の子と女の子の駆け引きに似ている。アピールしたかと思うと、拒絶したり」とうなずくと、さらに辛酸は「(ディーンが)居留守を使ったり、試写会に誘って自分のいいところを見せようとしたり」と続けるなど、二人のBL的駆け引きを十分に楽しんだ様子だ。

ディーン役を演じるデイン・デハーンについては、「独特のアンニュイさがあってすごくいいなと思いました。ツイッターでは『毎日同じスウェットパンツを履いてもいいよね』とかつぶやいていて。母性本能を刺激するタイプ」とツイッターもチェックするほど、すっかり魅了されたという辛酸。

アンニュイさや憂いはディーンの魅力と重なるものだが、辛酸は「ジェームズ・ディーンは、お母さんが亡くなったりといった負の思い出を、憂いのある表情など魅力に転化していったように思う」と分析。シトウレイは「24歳くらいだと、野心でメラメラしているかっこいい人は多いけれど、人生を諦めているような憂いのある人は少ない。人生2回転くらいしているような、深みや諦めがある」とディーンの唯一無二の魅力について意気投合していた。【取材・文/成田おり枝】

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