これぞピクサー流!最新作からキャラクター作りの秘訣が明らかに
カクレクマノミの冒険を描き、一大ブームを巻き起こした『ファインディング・ニモ』(03)の続編『ファインディング・ドリー』(7月16日公開)。個性豊かなキャラクターが数多く登場する本作で、今回、知られざるその誕生秘話が明らかになった!
カクレクマノミ(=ニモ)の存在が広く認知されるなど、愛らしい見た目で多くのファンを獲得した前作。しかし、共同監督のアンガス・マクレーンは「観客はキャラクターたちを知り尽くしているからこそ、上手く描けなければ批判が出てしまう」と続編を作る難しさを語っている。
そこで意識したのが、“キャラクターは生きている”ということ。「キャラクターは生き物だからそれぞれの性格に合った行動をする。彼らが彼ららしくあることを意識して描いていった」とマクレーンが語るように、ニモや、ナンヨウハギのドリーらお馴染みのキャラクターは、前作からの一貫性を持たせることを意識し、矛盾のないように作り上げていったという。
また、今作の新キャラにも、ピクサースタジオのこだわりを随所に垣間見ることができる。例えば、ドリーの手助けをするタコのハンクの場合。肌の色を自在に操れる能力やペットボトルの蓋を回転させて開け、エサを食べるというタコの賢さに着目。この特徴を存分に活かして“究極の脱走名人”というハンクのキャラクターを確立させた。
一方、キャラクター設定がなかなか決まらなかったのが、ドリーの過去を知るジンベイザメのデスティニーだ。試行錯誤の末に決まった設定は、友だち思いだが、ド近眼で、泳ぐのが苦手というチャーミングなもの。これを並外れた視力を持つシロイルカのベイリーと比較したら面白いのでは…というアイデアから生まれたそうだ。
あらゆるところにピクサー流の情熱が見え隠れする本作。クリエイター陣の並外れた努力がつまったキャラクターの魅力には、誰もが劇場で虜になること間違いなしだ。【Movie Walker】