二階堂ふみ、英語で流暢なスピーチを披露!
劇団「五反田団」を主宰する劇作家・前田司郎が、二階堂ふみと小泉今日子を迎え、オリジナル脚本を映画化した『ふきげんな過去』が、6月25日(土)より公開される。6月13日に、日本外国特派員協会で試写会および記者会見が開催され、主演の二階堂ふみと前田司郎監督が登壇した。二階堂は「緊張している」と言いながらも流暢な英語で挨拶をした。
二階堂は本作に出演した理由についてこう答えた。「今回、小泉今日子さんと親子という(役柄の)環境でご一緒したかったのと、脚本が面白くて、自分が経験したことがあるんじゃないかと見覚えがあるような、自分の過去と向き合えるような作品になるかなと思ったので。また、面白そうな作品になるかなとも思いました」。
前田監督は、演劇界での演出経験が、映画での演出に生かされているか?という質問に「影響はないかなと。全然違う世界です」と理路整然と答えていく。「舞台の俳優と映像の俳優は全然違う。舞台の場合は稽古で100%、本番で80%を出すというやり方です。でも、映像は稽古場で80%で、本番でカメラが回ると100%以上出すという感じで、カードを隠してもっていて、現場で初めて切るみたいなことをする。映像は瞬発力、舞台は持久力を要するのかなと」。
さらに、脚本から映像化するうえで妥協した点はあるか?という質問に「妥協しなければ、死ぬまでに1本も作れない」とキッパリ答えた前田監督。「ではどこで妥協するのかというと、シナリオを書く時は自分が観たいもの、面白いと思ったものを書く。でも、その時は決めつけないようにします。僕1人の頭で作ったものは大したことないし、せっかくいろんな人と映画を作るので。なんとなく、こっちに行くと示すものがシナリオで、映画はいろんな人の思うものをかき集めて作ります。その点においては妥協をしていません」。
『ふきげんな過去』は、死んだはずの伯母の出現により変わっていく18歳の少女のひと夏の物語が綴られる。ヒロインの果子役を二階堂ふみが、謎多き伯母・未来子役を小泉今日子が演じ、初共演を果たした。本作は、6月11日より19日まで開催される上海国際映画祭パノラマ部門に出品され、ワールドプレミア上映される。【取材・文/山崎伸子】