中山優馬が初主演映画でプレッシャーを感じない理由とは?

インタビュー

中山優馬が初主演映画でプレッシャーを感じない理由とは?

中山優馬の初主演映画は、『ホーンテッド・キャンパス』(7月2日公開)という大学のキャンパスを舞台にした青春ホラー映画だ。中山が演じたのは、怖がりなのに幽霊が見えてしまうというヘタレな八神森司役。これまでにないコミカルなキャラクターを炸裂させた中山にインタビューし、楽しかった現場を振り返ってもらった。

原作は櫛木理宇の同名ミステリー小説。森司は高校時代に片思いをしていた灘こよみ(島崎遥香)と大学で再会し、共にオカルト研究会に入る。そこでさまざまな怪奇現象に遭遇し、少しずつ成長していく。

実は、ホラー映画が苦手だったという中山。「怖いからホラー映画は観ないんです。でも本作に出たいという気持ちがあったので、オファーをもらった時は単純にうれしかった。もちろんホラーはやったことがないし、初挑戦という感じで楽しかったです」。

オカルト研究会の知識豊富な部長・黒沼麟太郎役を、ジャニーズJr.の安井謙太郎が演じている。「同じ事務所ですがこれまで名前で呼び合ったことがなくて、微妙な距離感がありました。でも、この映画が決まってからはその距離が一気に縮まり、そこから仲良くなりました」。

最近では、安井を「ケンちゃん」と呼んでいるそうだ。「ケンちゃんと呼ばれる男の子は、いじられがちですよね。“安井くん”だとそうじゃなかったのかもしれない。彼は現場ですごくいじられていたし、僕もいじる側に回っていました(笑)。リアクションが素直で面白くて。いまではプライベートでも仲良くしています」。

中山は、現場のキャストやスタッフの名前を率先して覚えて仲良くなっていくという。「いろんな出会いがあればその分、自分が成長できると思うので、僕はみなさんと仲良くなりたいと思う方です。誰も聞いてくれないので、連絡先は自分から聞きます」。

2015年は中山優馬自身初の単独ソロコンサートをし、2016年は『ホーンテッド・キャンパス』で映画初主演を務めた。役者やアーティストとして、“座長”というポジションにいることにプレッシャーは感じないのだろうか?

「昔は重荷に感じていたのですが、いつからか感じなくなりました。手応えはないんですが、思いつめても仕方がないから、『何だかんだ言っても行けるでしょ!』みたいな軽い気持ちでいます。アドバイスはもらうけど、それをかみ砕き、ちゃんと自分のなかに入ってきたものを取り入れます」。

舞台も数多く踏んでいる中山は、その経験から学んだことが多いと言う。「外部の舞台をやらせてもらうと特に思うことですが、周りは僕よりもかなりスキルが高い人たちばかりなんです。そのなかで自分が座長としてやらせてもらう時も、それをプレッシャーに感じることはないです。逆に勉強させてもらおうとか、この人の良いところを盗もうとか、引き出しを増やそうとか考えます。そういう意味では、自分が座長だとは思ってないですね。この人たちがいてくれるから大丈夫だという感じです」。

物おじすることなく、しっかりと映画初主演を飾った中山優馬。劇中では、島崎遥香、大野拓朗、高橋メアリージュン、安井謙太郎らと絶妙なアンサンブル演技を見せている。それはこれまでずっと意識してチームワーク作りをしてきた彼の座長力に他ならないと感じた。【取材・文/山崎伸子】

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