広瀬すず、女優としてさらに進化!? 演技の振り幅がすごい!
『四月は君の嘘』(9月10日公開)、『怒り』(9月17日公開)と出演作が続けて公開を控えるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いの広瀬すず。元気いっぱいで明るい美少女という印象が先行する彼女だが、今とんでもなく演技力の幅を広げている!
クラシック音楽を題材にした『四月は君の嘘』では、主人公のヴァイオリニスト・かをりを演じている広瀬。少年コミックが原作ということもあり、これまでに培ってきたキラキラとした爽やかな魅力で“男子が憧れるヒロイン像”を見事に体現している。彼女が見せる屈託のない笑顔には、心を鷲掴みにされてしまいそうだ。
また劇中では、ヴァイオリン演奏にもチャレンジした広瀬。長い日には4時間も練習に励んだそう。これまでに『海街diary』(15)ではサッカー、『ちはやふる』(16)では競技かるたと、完成度の高さでも見る者を唸らせてきたが、本作でもそれは健在。ヴァイオリン初心者と感じさせないクオリティーで、猛特訓の成果を披露している。
そんなハツラツとしたイメージが強い広瀬が、これまでとは一味違った演技を開花させたのが『怒り』だ。広瀬が演じるのは、母と2人で沖縄の離島にやってきた高校生・泉。複雑な家庭環境で育った少女という難しい役、これまでの輝くような笑顔を封印し、どこか影のある思春期の女性の危うさを表現した。凄まじい運命を背負う泉になり切り、感情を剥き出しにして喚く彼女の体当たり演技は圧巻。
この役をオーディションで勝ち取った広瀬だが、現場ではスパルタで知られる李相日監督に相当しごかれたよう。「東京でのリハーサル中は不安で押し潰され、沖縄に行くまでが怖かったです」と、あまりのプレッシャーから混乱状態で臨んだ撮影のことはよく覚えていないという。しかしクランクアップ後は「一緒に泉を支えてくださった李監督は、一番の味方だったなと思います」と明かすように、本作での経験が彼女を成長させたようだ。
正反対の作風である『四月は君の嘘』と『怒り』で、女優としてさらなるステップアップをとげた広瀬。これまでのポジティブな魅力あふれる姿だけでなく、繊細かつ感情的な表現という新たな武器を手に入れた彼女の姿を、ぜひ劇場で見比べていただきたい!【トライワークス】