『君の名は。』ヒットに続け!作家性あふれる個性派アニメをピックアップ
スタジオジブリの牙城を崩し、歴代興収記録を更新し続けている『君の名は。』。アニメというカテゴリを軽々と飛び越え、2016年を象徴する1本となった本作だが、2017年はそれに匹敵するメガヒットは誕生するのか?2017年公開の劇場版アニメの中から、オリジナリティあふれる個性派作品をピックアップしてみた。
いまのところオリジナル作品として公開が予定されているのが、神山健治監督による『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』(3月18日公開)の1本。地方都市を舞台に、ファンタジーテイストの物語が繰り広げられるところは、どことなく『君の名は。』に通ずるところも。高畑充希が声を演じるヒロイン・ココネが岡山弁が話すあたりも、リアリティに溢れた世界観を醸しだしている。
オリジナル作ではないが、“テレビアニメの劇場版以外”というカテゴリで分類すると、注目作が目白押しだ。フジテレビの“ノイタミナ”枠で放送された『四畳半神話体系』のスタッフによる『夜は短し歩けよ乙女』(4月7日公開)は森見登美彦のベストセラー小説を映画化するもの。主人公の先輩役で「逃げるは恥だが役に立つ」の“恋ダンス”で話題を呼んだ星野源が声優に初挑戦するのも話題になっている。
また、岩井俊二の代表作であるドラマをアニメ化する『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』(8月18日公開)は、ヒロインを広瀬すず、相手役を菅田将暉という、現在の日本映画界きっての人気者が声優を務める。だが、やはりアニメファンには『傷物語』や『魔法少女まどか☆マギカ』の新房昭之監督&シャフトがどのような映像にしてくれるのかという事が注目の的らしい。
『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』の米林宏昌監督が手がける『メアリと魔女の花』(夏公開)は、スタジオジブリを退社した米林監督らによるアニメスタジオ、スタジオポノックの初長編作となる。監督が「ジブリの血を受け継いでいる」と言うだけあり、“ジブリロス”のアニメファンたちに受け入れられるのだろうか。
また、制作スタジオの倒産で公開が延期になっていた『虐殺器官』(2月3日公開)もいよいよ公開となるし、『魔法少女☆まどかマギカ』の虚淵玄がストーリー原案・脚本を手掛ける『GODZILLA』も2017年の公開が予定されている。これらの作品がどのような評価を受けるのか楽しみだ。【トライワークス】