最新映画ランキング - 国内映画
2025年2月17日
発表(毎週火曜更新)
2025年2月14日~2025年2月16日に日本国内で上映された映画の観客動員数ランキングはこちら。『劇場版『トリリオンゲーム』』『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』『ファーストキス 1ST KISS』などがランクイン!(興行通信社調べ)
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2023年に実写化された同名ドラマの劇場版。原作の稲垣理一郎監修のもと、日本初のカジノリゾート開発を目指し、難解な敵に挑む姿をオリジナルストーリーで描く。主演の目黒蓮をはじめ、佐野勇斗、今田美桜、福本···もっと見る
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2013年に刊⾏された 「⼩説 落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊 最強の軍師」を劇場アニメ化。決闘に向かい消息を絶ってしまった土井先生を捜す上級生と、忍術学園に危機が迫り奮闘する姿を描く。アイドルグルー···もっと見る
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ガンダムシリーズ「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」のテレビ放送に先駆け、一部話数を劇場用に再構築し上映。主人公アマテ・ユズリハ(マチュ)を「響け!ユーフォニアム」の黒沢ともよ···もっと見る
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2月14日から2月16日までの全国映画動員ランキングが発表。2023年7月期にTBS系列で放送された、Snow Manの目黒蓮主演の同名ドラマのその後を描く劇場版『トリリオンゲーム』(公開中)が、初登場でNo. 1に輝いた。
劇場版『トリリオンゲーム』の初日から3日間の成績は、観客動員43万8000人、興行収入6億1600万円。これは同じようにTBSドラマの劇場版で、今週も10位にランクインしている『グランメゾン・パリ』(公開中)の初週末3日間(といっても、イレギュラーな年末年始公開かつ正月休み期間中のため、正確な比較は難しいのだが)の動員40万9000人&興収6億1300万円を上回るなかなかの好成績だ。
また、目黒の過去の出演映画の初動成績と比較していくと、最終興収28億円を記録した単独主演作『わたしの幸せな結婚』(23)との対比は動員が91%で興収が94%。最終興収13億円で、目黒が日本アカデミー賞優秀助演男優賞などを受賞した『月の満ち欠け』(22)との対比で動員・興収共に175%、Snow Man全員で主演を務め最終興収16億7000万円となった『映画 おそ松さん』(22)との対比では動員・興収共に95%。
作品の規模感や目黒の主演作という点では、『わたしの幸せな結婚』を基準にして考えるのが最良だ(ちなみに同作もTBSの出資作品であった)。そうすると、興収20億円前後が現実的に達成できそうな最初の目標となるだろう。そこからそれ以上、すなわち興収25〜30億円のラインを目指すとなると、今度は作品自体が持つ底力や、主演である目黒のスターパワーが試されることになる。
『グランメゾン・パリ』がすでに興収38億円を超えているように(もちろん木村拓哉の安定したスターパワーも大きく作用しているが)、現在はまだ“テレビドラマの劇場版”ブームのまっただなか。とはいえ近年のTBSドラマの劇場版で成功を収めているのは、『グランメゾン・パリ』を含めて「日曜劇場」で放送された作品ばかり。「99.9 刑事専門弁護士」に「TOKYO MER 〜走る緊急救命室〜」と、いずれも放送時の視聴率は10%をゆうに超えている。対して『トリリオンゲーム』は「金曜ドラマ」枠で、放送時の平均視聴率は5.5%。「日曜劇場」と比較しても若い同枠の視聴者層の傾向を考慮すれば、視聴率だけで作品の底力があるか測ることはできない。
一方、目黒は彼の所属事務所における次代のトップスター候補であることはいうまでもなく、社会現象化したテレビドラマ「silent」にはじまり、映画・テレビドラマどちらでもハズレのない俳優になりつつある。この『トリリオンゲーム』での目黒は、苦悩キャラの多いほかの作品とは対照的に人たらしの“世界一のワガママ”キャラで、オーラ全開の堂々とした振る舞いが非常に清々しく魅力的。この役柄、かつ自身初の“テレビドラマの劇場版”で興行的に大成功を収めれば、目黒の俳優としての武器は確実に増えることになる。今後の動員・興収の推移を大いに注目しておきたい1本だ。
2位に初登場を果たしたのは、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(公開中)。初日から3日間の成績は動員27万6000人で興収4億6300万円と、昨夏に公開されたMCUの前作『デッドプール&ウルヴァリン』(24)対比で動員は93%、興収は90%となっている。
これまで“ファルコン”としてMCU作品に登場してきたサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)が、新たな“キャプテン・アメリカ”を襲名し、戦いに挑む同作。日本と同日に公開された北米では大ヒットスタートである一方、事前の予想を下回る興収となってしまうなど、コロナ禍以降顕著になってきたアメコミヒーロー映画の苦境は現在も続いている模様。
今年は『サンダーボルツ*』(5月2日公開)と『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(2025年夏公開)の2作品が劇場公開作品として待機しているMCU。さらに来年には、日本でもメガヒットが期待できる「アベンジャーズ」と「スパイダーマン」の最新作が控えている。それらに向けて、まずはここで弾みを付けたいところだ。
前週1位に初登場を果たした『ファーストキス 1ST KISS』(公開中)は、週末3日間で動員16万1000人、興収2億4200万円を記録して3位にランクイン。累計成績は動員54万人&興収7億7900万円を突破。また好調が続く『366日』(公開中)は、累計で動員151万人&興収19億円を突破。興収20億円突破がほぼ確実なものとなった。
公開9週目を迎えた『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』(公開中)は、前週よりワンランクアップで再びトップ5圏内に浮上し、累計興収は25億円に迫っている。この週末の入場者プレゼント第9弾は、公開初週に配布されたクリアカードの再配布だったが、2月21日(金)からの第10弾は藤森雅也監督描き下ろしによるイラストカード。次週も上位を維持する可能性が高そうだ。
公開5週目で7位にランクインした『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』(公開中)は、累計興収25億円を突破。そして公開4週目の『アンダーニンジャ』(公開中)は前週よりワンランクアップで8位に浮上。ここ数日、CMが少なくなったフジテレビで予告映像が繰り返し放映されている効果が少なからずあらわれているのかもしれない。
以下は、1~10位までのランキング(2月14日〜2月16日)
1位 劇場版『トリリオンゲーム』
2位『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』
3位『ファーストキス 1ST KISS』
4位『366日』
5位『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』
6位『野生の島のロズ』
7位『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』
8位『アンダーニンジャ』
9位『劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク』
10位『グランメゾン・パリ』
今週末は、第97回アカデミー賞で作品賞など10部門にノミネートされている『ブルータリスト』(2月21日公開)、広瀬すずと木戸大聖、岡田将生が共演した『ゆきてかへらぬ』(2月21日公開)、観客の投票によって上映回ごとに展開や結末が変わる日本初の“インタラクティブ映画”『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』(2月21日公開)などが控えている。
文/久保田 和馬
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